これが最後のくじら企画となる。大竹野が亡くなってから、精力的に追悼公演を続けてきて、5年。今回の「大竹野正典劇集成Ⅲ」の出版をもって、くじら企画としての活動に終止符を打つことになった。もともと、くじら企画は大竹野の個人商店だったのだから、彼がいなくなった時点で終わりを迎えるのが、当然のなりゆきだった、はずだ。だが、この5年間、後藤小寿枝さんの尽力と、仲間の援護もあり、ここまで続けてきた。生前以上 . . . 本文を読む
今回のあみゅーずが描くのは、「恋愛」である。だが、ただの恋愛ではない。大事なのは、恋愛のほうではなく「それとも・・・」のほうみたいで、そこに込めてものを感じて欲しい、というのが条あけみさんたちの意図だ。ちゃんとお客さんに届いたかなぁ。
今回で4度目となるリーディング公演は、あみゅーずの定番になりつつある。簡単に出来るからやる、のではなく、本公演ではなかなか出来ないような大胆な挑戦が可能だから . . . 本文を読む
ディズニーが今度は『眠れる森の美女』の実写映画化に挑んだ。あれこれ新しいことに挑戦する。しかも、まるで新しくない題材で。『アナと雪の女王』の信じられない大ヒットを受けて、この映画もヒット中。恐るべしディズニーの大躍進。今更ながら世界のディズニーはすごい。アンジェリーナ・ジョリーがタイトルロールを演じる。あの顔。こわすぎ。
全編もう彼女のひとり芝居だ。こんな映画はなかなかない。主人公はオーロラ . . . 本文を読む
こういうスポ根ものは枚挙に暇がない。だが、それでも書き続けられるのは、みんなが新たな物語を欲するからだ。誰もが感じる悩み、苦しみを抱え、それでも前進していく。スポーツなんかやっても意味はない。でも、惹き付けられる。桂望実のこの小説が取り上げたのはトランポリンだ。トランポリンでオリンピックを目指す男たちのドラマである。
マイナースポーツを取り上げることのメリットは、知らざれざる競技の現実に触れ . . . 本文を読む
こういうタイプのファンタジーって、韓国映画の十八番。本当に好きだなぁ、と思う。もちろん、僕も大好きなので、乗せられる。70歳のおばあちゃんが、20歳の女の子になってしまう。そこで起こる様々な日常の冒険がコミカルに描かれていく。定番なのだが、ちゃんと作られてあるから安心して見ていられる。楽しくて、切なくて、最後には、ほろりとさせられる。
失われた時間をもう一度取り戻す。しかも、ありえたかもしれ . . . 本文を読む
ウェス・アンダーソン監督の趣味の世界、ここに極まる。細部まで拘りまくったその意匠を堪能することになる。CGではなく、手作りの映像が素晴らしい。3つの時代のお話がオムニバスではなく、世界の内側へと向かうことで、ひとつのお話として描かれていく。スクリーンサイズも現在のビスタから、黄金時代のシネスコへ、そして、古典的なスタンダードへとどんどん変わっていき、そうしてお話の世界へといざなわれるという仕掛け . . . 本文を読む