モノクロ90分の映画だ。今時、めずらしい。しかも、なんの予告もなく突然、公開された(って感じ)。それも、メジャーであるTOHOシネマズでかなりの規模で上映されているし。ふつうこういうタイプの映画はミニシアターでひっそりと単館公開されるのが常だ。とてもじゃないが、地味すぎてお客が入りそうにない。なのに、である。どういう経緯からこういうことになったのか、不思議だ。そして、この映画自身もなんとも不思議 . . . 本文を読む
中島哲也監督の過激な新作。冒頭からラストまでどこまで行くのか、というくらいに激しい。行方不明になった最愛の娘の救出のためになりふり構わない主人公の姿を描くという意味では、『ブリズナーズ』に似ているけど、あの映画の比ではない。もちろん、あの映画のヒュー・ジャックマンも凄まじかったけど、あれはあくまでもリアリズムからスタートしたのに対して、この映画の役所広司は最初から一貫して常軌を逸している。ヤク中 . . . 本文を読む
スパイク・ジョーンズが今回放つのは、なんとも切ないラブストーリー。だが、彼が恋する相手は、人間ではない。コンピュータだ。彼女の声だけで、この切ない愛の物語は綴られていく。そんなことになるなんて彼だって夢にも思わなかった。声だけでコミュニケーション出来る人工知能とのやり取りを通して、彼は彼女を好きになる。
彼が好きになったのは、生身の肉体を持つ女性ではなく、ただの音声だ。だが、日々進化していく . . . 本文を読む