今回、劇団大阪は青木豪の作品を取り上げた。いつも挑戦的な試みをするこの劇団らしい試みだ。だが、こういうメリハリのないお話を芝居として立ち上げるのはとても難しい。しかも常連である年配のお客さんはこの手に作品に対して拒否感を示す可能性も高いことだろう。だからこれはベテラン劇団としてはあまりしたくないリスクの大きな芝居なのではないか。
だが、敢えてそういうタイプの作品に . . . 本文を読む
昨年の『無名稿 あまがさ』に続く「文豪+無名劇団」のコラボシリーズ第2弾。川端康成のあとに、横光利一という選択はなかなか渋い。作者の中条さんの趣味なのだろうが、今時こんな地味な作家(ごめんなさい!)を取り上げるなんて、なかなかお目が高い。前回に続き短編をモチーフにしたのも正解だろう。長編をアレンジするには、かなりの力技が必要だ。それなら軽い短編を下敷きにして自由に想像力を働かせるほ . . . 本文を読む