阪本順治監督が藤山直美と再びタッグを組んだ最新作。『顔』は意外な組み合わせが功を奏した傑作だったが、今回もっと意外な話で観客を煙に巻く。唖然茫然のラストを受け入れられない人は怒りだすかもしれない。さすがに、ないわぁ、これ、と思う。
なんだかわからないけど、惹きつけられるストーリー展開。藤山直美と岸部一徳の初老の夫婦が大阪郊外の古い団地(千里ニュータウンか?)に引っ . . . 本文を読む
つまらなかった。これはショックだ。前作『ウインター・ソルジャー』がとてもよかっただけに期待した。今回もルッソ兄弟が連投しているから、前作を引き継ぎ、さらなる挑戦に挑んでいることと、楽しみにした。だが、期待は裏切られる。この企画自身がダメなのだ。先に公開された『バッドマンVSスーパーマン』があんなふうに残念な出来になっていただけに、これはそうはなって欲しくないと祈るような気分で見はじめた。アクション . . . 本文を読む
今年もクロムが大阪にやってきた! 必ず毎年大阪を忘れず、彼らは戻ってくる。そんな律義さが好き。東京で有名な劇団になったって、大阪を忘れないよ、という姿勢が好き。というか、そんな大げさなことではなく、習慣のように、ちゃんと、大阪公演もしてくれるクロムが好き。
いきなり、何を書くのか、と自分で自分に驚く。最近、少しおかしい、のかもしれない。でも、この芝居の青木さんもおかしい。こんなに . . . 本文を読む
あまりにありきたり。あたりまえ。表面的なレベルでお話が展開されていく。ドラマとしてのリアリティも奥行きも何もない。ペラペラ。唖然とする。
そのペラペラな台本(小鉢誠治)を演出の鈴木健之亮さんは敢えてそのまま、何の工夫もなく見せる。そんな大胆なまねを、なぜするのか。驚きを禁じない。敢えて、わざと、さらに、ペーラペラに描く所存だ。
90名近いキャスト(そのほとんどが . . . 本文を読む
広瀬、広瀬と100回くらい100分の芝居の中で呼ばれ続ける。これはなかなかの苦痛だ。そんなの生まれて初めてのことで、最初のほうは、自分のことではないのに、なぜか、何度となくドキドキしてしまった。(数えてないからわからないけど、実際は50回くらいなのかもしれない。でも、体感回数としては100回なのだ!)
主人公の男は、昔の友人であり、ライバルだった広瀬に対してコンプ . . . 本文を読む
九鬼さんは関西小劇場演劇界にとって貴重な存在だ。なんて、偉そうなことを言えるような立場ではない。チンピラの僕とは違い、エリートの彼女をまるで「同じように芝居が好き、」というだけのことで、どうこう言うのはおこがましいけど、いろんな意味で尊敬している。
そんな彼女の30年の集大成がこの本で、ここに何が書かれてあるのか、とても楽しみだった。僕も(同世代)彼女と同じ芝居をほぼすべて見てい . . . 本文を読む