ガス・ヴァン・サントが、なんと日本(というか、富士の樹海)を舞台にして、生と死のはざまで揺れる男の魂の放浪を描く詩的な幻想譚。なんで富士の樹海?と首をひねらざる得ないくらい、わざわざここにする意図はない。どこでもよかったのだ。たまたまネットで見つけて、わざわざアメリカからこんなところにまで来る。
自殺のために、ここを訪れた男が、同じようにここで死を覚悟した男と出会い、ふたりで樹海 . . . 本文を読む
夢のような2時間だった。この不思議な世界で、主人公の少女とともに、この世界を旅する。実は彼女は神様の娘で、でも、父親である神様は、とんでもない嫌なやつ。自分の部屋に籠って、パソコンの前に座り、人間たちを好き勝手にいじくって遊んでいる。神様のくせに、人間を持て遊んでいるばかり。妻に対しても偉そうで、家政婦以下の扱い。そんな父を嫌って息子のジーザスは人間界に行き、ゴルゴダの丘で死んでし . . . 本文を読む
僕が見た回はムッシュハマモトによるパントマイムが開演前に付いていたのだけど、ふつうこういうプレイベントは開演待ちの緩いものなのだが、ハマモトさんはとても真剣に黙々と演じていて、ついつい見つめてしまう。しかも、彼がはけた後、芝居が静かにそのまま始まる。まるで彼までもがこの芝居の住人のよう。そういうところもまた、この芝居のキャパシティの広さだろう。どこから始まり、どこで終わったのかも、 . . . 本文を読む
かなり期待した。どんな映画になっているのか、想像もつかなかったからだ。とんでもないことが起きている。だいたいZQNってなんだよ、というわけのわからなさ。もちろん、説明なんかない。問答無用の感染パニック。何が何だか、わからないけど、やつらが襲ってくるのだから逃げるしかない。
見終えてみたら、要するに、ただの『ゾンビ』の日本版なのだが、それを低予算のホラー映画として作 . . . 本文を読む
好きな子のことで頭がいっぱいの高校生たちの告白までのラブストーリー。64分という上映時間が心地よい。幼なじみで、お隣同士のふたり。お互い好き同士なのに、恥ずかしい気持ちが先に立ち、気持ちを正直に伝えきれない。今までもずっといっしょにいたから、この期に及んで真面目に向き合うなんて照れくさいし、ムリ。でも、女の子は勇気を出して、「好きです」と告白する。なのに、男の子は冗談だろ、と混ぜ返してしまう。なん . . . 本文を読む