現在劇場公開中の映画なのに、ネットフリックスで配信がスタートした。なんだか不思議な世の中になったものだ。なんとなく得した気分で見始めたのだが、僕は乗れなかった。綾野剛の熱演は確かに凄いけどそれが空回りしている。描かれる世界がリアルではないのだ。
監督の清水崇はこのとんでもないお話を現実とも妄想とも言えない不思議な感覚で映像化していくべきだった。もともと彼はそういうものが得意だったはずなのだ。代表 . . . 本文を読む
読んでいてこんなにも苦しい小説はなかなかお目にかかれまい。出来ることなら、もう読むことをやめてしまいたい。そう思った。だけど、この苦しさから目を背けてはならない。母親と過ごす第1章もきつかったが、母親がいなくなる第2章は耐え難い。ようやく保護されて人間らしい生活を送り始める第3章を読みながら、ほんとうによかったね、と思う。目が見えないというそれだけでも、大概なハンディなのに、その前提すら大したこと . . . 本文を読む