『東ベルリンから来た女』のクリスティアン・ペッツォルトがこんな映画を作るのかと、驚く。水の精であるウンディーネ神話をモチーフにしたファンタジーなのだけど、語り口がリアルで、お話の内容との齟齬が不思議な味わいにつながる。これでよかったのか、どうだか、よくわからない。不思議な感触に包まれる。
90分という短い上映時間も影響して、「えっ、これでおしまいなの、」とキツネにつままれた気分。説明はいらないけ . . . 本文を読む
吉田恵輔監督によるボクシング映画。渾身の力作。見ていてその痛ましさに切なくなる。主人公は試合に出ても勝てないプロボクサー。たぶんもう30歳くらいになるのではないか。松山ケンイチが演じているのだけれども、幼なじみが木村文乃で、後輩ボクサーが東出昌大。この3人の物語。松山は木村のことが好きなのだけど、(彼女もじゅうぶんにその気持ちを知っている)言葉にはしないし、できない。だって彼女は東出と付き合ってい . . . 本文を読む
有名アパレルメーカーに勤める理世(29歳)。初めて自分の企画で新ブランドを立ち上げることになる。長年の夢がかなう。無名のデザイナー美名(31歳)を見出し、メインデザイナーとしてスカウトする。彼女にとっても人生最大のチャンスだ。この二人の友情物語だ、と思い読み始めるのだが、そういう単純なお話ではない。彼女たちの友情はやがて壊れていく。わざわざ年齢を先に書いてのもこのお話の微妙さがそこからも伝わるだろ . . . 本文を読む
このへんてこな映画を見ながら、あざといな、とか思いながらも、でも嫌いではなかった。凄いとは思わない。こんなの趣味の映画ではないか、と思わないでもない。突っ込みどころは満載だし、商業映画として成り立つわけもない。だけど、好きな人にはたまらないだろうし、何も考えずにたまたまこんな映画を見てしまったら、もしかしたらトラウマになるかもしれない。それくらい常識を逸している。
2週間くらい前に見た。その後諸 . . . 本文を読む
2時間22分の長尺映画である。ドキドキしながら一気に見た。部屋を暗くして劇場仕様に近づけ、集中した。だって待ちに待った廣木隆一監督の最新作なのだ。ほんとに出来たてほやほやの作品が公開初日に自宅で見ることができるって凄いことだ。Netflixのお陰である。配信初日さっそく見た。ほんとうなら劇場で見たかったけど、まだ、劇所公開は未定で待ちきれない。というか、新作映画が劇場ではなく自宅で先行公開されると . . . 本文を読む