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映画・演劇のレビュー

川端康成『掌の小説』②

2023-09-16 23:21:00 | その他
後半戦に入った。まだまだ続く。ゾンビの群れのように溢れかえる妻たち。彼女たちは夫の帰りを待ち、駅にやって来た。だが、夫にとっては恐怖以外の何者でもない。しかもそこには妻ではない女までいる。かつての愛人だ。(『時雨の駅』)   家族の恐怖を描く連作が続く。妻だけではない。妹や弟、終いには犬まで。サイフを盗まれたり、質屋に行ってきたり。妻が踊子とか、なんなんだこれは、という作品が並ぶ。悪 . . . 本文を読む
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