この小説以前読んでいる気がする、と思いつつ読み進める。書き下ろし作品とあるし、この9月に出たばかりの本だからいくらなんでも読んでないはず。たぶん同じ話を小手鞠さんは何度も書いているんだ。本人の自伝風作品である。きっとエッセイか何かで書いている。編集者に裏切られた話ってショックだから。
それにしても今はあまりにたくさんの本を読んでいるから最近はどれがどれだったか、混乱している。これはマズい。しかも . . . 本文を読む
サブタイトルに『ラブレター代筆屋が詠む短歌』とある。だからこれは明らかに歌集である。だけどただの歌集ではない。まるで日記のような、エッセイのような軽さ。ストーリー性もあるから自伝風小説。そんな不思議な短歌集である。
最初は女性か、と思ったけど(本人は「僕」と言うし)途中からはっきり作者は男性だとわかる。隠していたわけではない。しかも45歳。中年男性。本名は小林慎太郎。
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