初めてつかこうへいを見たのは今は無きSABホールの『広島に原爆を落とす日』だ。衝撃的な芝居で忘れられない。主人公、ディープ山崎を演じた風間杜夫が素晴らしかった。ラストのひとり芝居には震えた。ヒロインのかとうかずこはまだ若くて声がちゃんと客席まで届かない。だけど美しさだけで作品を大きくリードする。平田満が作品全体を支える。歴史的傑作。
あれから40年以上の日々が過ぎた。つかが亡くなってからも、もう . . . 本文を読む
ウイング再演大博覧會2024に参加したオリゴは『パイライフ』で挑む。これはもう20年も前の作品になる。まだ若かった頃の岩橋さんの作品である。それを今改めて再演する。硬くなることなく、いつもながらの飄々とした岩橋節が炸裂する。舞台はロンドン。とあるパブ。ここには日本人しか来ないから、日本語しかしない。だから、まるで日本。そこに集う人たちの群像劇。正体不明の怪しい人たちばかり。彼らが何者なのかはわから . . . 本文を読む