中江有里の長編小説を読むのは初めてではないか。というか彼女の長編自体が初めての気がする。そうじゃなかったけど、ここまで本格的な大作はやはり初めてだったはず。どうしても女優としての印象が強いから、作家中江有里は片手間仕事っていう偏見をどこかで抱いていた気がする。これはそんな自分を深く反省させられる傑作である。
複数の登場人物の視点から家族、特に親子の確執が描かれる。主人公である里美 . . . 本文を読む
これはもともとは『バットマン』のスピンオフでしかなかったはずの映画だった。なのに本編に負けないくらいの大ヒット作となった。しかも作品も高く評価されてその年のベストワンに輝いた。そんな『ジョーカー』の続編。
お話はまさかの暴走展開をする。よくあるより激しく派手なスケールアップではない。なんと法廷劇にしてミュージカル映画。あり得ない地味映画になる。しかも全くアクション映画ではない。よ . . . 本文を読む
札幌の高校生の女の子、相内蒼。他人とはつるみたくない。孤独が好きということではないけど、関わり合いを持つのが嫌。「この世界を,私はひとりで生きたい」と願う。そして、将来、夜間街光調査官になりたい。学校にはスカートでは行かない。頑なにスラックスを履く。みんなと私は違うというアピールではないけど、結果的にそうなる。
そんな彼女の高校生活を描く。関わり合いたくないのに関わりを持つことになり . . . 本文を読む