山田太一が亡くなって、倉本聰は元気に90代を迎える。富良野で暮らし始めてもう40年になるらしい。早いものだ。TVドラマの両巨匠の時代を並走した。まぁ、リアルタイムで彼らの仕事を目撃しただけだけど。そんな頃が懐かしい。
当時の僕は(今も)山田太一派だったけど、あの頃の倉本聰もすべて見た。それだけ凄かったのだ。ショーケンの『前略おふくろ様』や『北の国から』は毎週欠かさず見た。単発の日 . . . 本文を読む
大切だった犬と私。ふたりの交流を描く中編小説。アフリカで暮らした少女時代。虎と名付けた大人しい犬との暮らし。大人になった今、同棲している彼との暮らし。あの頃のことが想起される。
ここには何もない。幼い頃の記憶に残る出来事に今もまだ振る舞わされ続ける悪夢。現在の彼女の苛立ち、戸惑い、ためらいは結婚に踏み切れないから、だけではない。虎を愛し育てて、見棄ててきた悔恨。
自由のない世界 . . . 本文を読む