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カフェ公演なのだが、まるでいつもの公演と変わらない。まぁ、上演される空間はcafé slow大阪なので、完全に小劇場仕様だ。だが、それが理由ではない。高橋さんはどこで、何をしようと変わらないからだ。彼女は今回、特別な場所ではなく日常の延長上にある場所を設定したかった。だから、非日常の劇場ではない空間を選んだ。これは僕たちの生活から地続きの芝居。
それにしてもこの静かな芝居が孕んでいる緊張感は、半端ではない。生きていくことの痛みが彼らの仕事のスケッチを通して見えてくる。これはただの日常。日々の生活。ここで生きて、給料をもらって暮らしている。そんなある日。実験用のマウスが感染事故を起こした。その事後処理に追われる飼育員たち。研究所の休憩室でのやりとり。そのさりげなさが素晴らしい。
描かれることは、なんでもない会話に見える。事故の原因は上司のミスだ。だが、それを紺野(橋本浩明)が被ることになる。そんな上司の仕打ちに対して、仕方ないことではないか、と結論を出す。だが、それを受け入れるのは理不尽ではないか、と後輩(得田晃子)は言う。だが、彼女よりそれを静かに受け入れる先輩職員の方が、大人だ。職場の存続がかかっている。自分が受け入れなくてはここが閉鎖に追い込まれる。仕事を失いたくない。家族があるから、失業できない。ことさら表だってそんなことを言うわけではない。しかたなく、彼は本音を語る事になる。
橋本さんの存在感が圧倒的だ。もちろん彼は、何もしない。ただ、そこにいるだけ。どちらかというと、ぼんやりしている。これから、以前この研究室にパートの来ていた職員の葬儀に室長代理で行く。室長は実験で使っていたマウスの感染の事後処理でてんてこ舞いらしい。黒ネクタイを百均で買うことにする。バイトの末吉(小永井コーキ)は、転職情報誌を見ている。この冒頭のシーンのなんでもない会話が素晴らしい。カレーを巡るエピソードもいい。緊張感がある。一気に作品世界に入りこめる。お話がメインではない。ここでは彼らの生活、実感が描かれるのだ。
それにしてもこの静かな芝居が孕んでいる緊張感は、半端ではない。生きていくことの痛みが彼らの仕事のスケッチを通して見えてくる。これはただの日常。日々の生活。ここで生きて、給料をもらって暮らしている。そんなある日。実験用のマウスが感染事故を起こした。その事後処理に追われる飼育員たち。研究所の休憩室でのやりとり。そのさりげなさが素晴らしい。
描かれることは、なんでもない会話に見える。事故の原因は上司のミスだ。だが、それを紺野(橋本浩明)が被ることになる。そんな上司の仕打ちに対して、仕方ないことではないか、と結論を出す。だが、それを受け入れるのは理不尽ではないか、と後輩(得田晃子)は言う。だが、彼女よりそれを静かに受け入れる先輩職員の方が、大人だ。職場の存続がかかっている。自分が受け入れなくてはここが閉鎖に追い込まれる。仕事を失いたくない。家族があるから、失業できない。ことさら表だってそんなことを言うわけではない。しかたなく、彼は本音を語る事になる。
橋本さんの存在感が圧倒的だ。もちろん彼は、何もしない。ただ、そこにいるだけ。どちらかというと、ぼんやりしている。これから、以前この研究室にパートの来ていた職員の葬儀に室長代理で行く。室長は実験で使っていたマウスの感染の事後処理でてんてこ舞いらしい。黒ネクタイを百均で買うことにする。バイトの末吉(小永井コーキ)は、転職情報誌を見ている。この冒頭のシーンのなんでもない会話が素晴らしい。カレーを巡るエピソードもいい。緊張感がある。一気に作品世界に入りこめる。お話がメインではない。ここでは彼らの生活、実感が描かれるのだ。