東京の劇団であるゲキバカが、大阪で、大阪の小劇場から20名以上のキャストを集めて、ゲキバカの8名とのコラボレーションで贈るお江戸を舞台にしたエンタメ・スペクタクル時代劇である。総勢30名以上となる大所帯、ゲキバカは2週間前に大阪入りして、現地のスタッフ、キャストと稽古を重ね、この超大作を作り上げた。未だかってない空前絶後の(同じこと、言ってるよ!)の作品である。
4日間の公演、ラストとなるステージを見たのだが、アドリブ満載の舞台は、調子に乗った役者たちがノリノリで、2時間10分の上演時間のはずが2時間半に及ぶこととなった。客席も同じようにノリノリで、みんなでこの作品を楽しもうとする気分なので、間延びするわけでもなく、とても楽しく予定調和の大河ロマンを終わるのが惜しい気分で、見守る。もちろん役者たちも気持ちよさそうに演じる。これがこの座組みでのラストステージだ、という興奮が、みんなの中にあり、その一体感が心地よい。みんなで作る芝居、みんなが楽しむ芝居、というある種の共同体幻想のようなものがここに形作られていく。それが作、演出の柿ノ木タケヲさんのねらいであり、それが見事達成された奇跡のステージとなる。
なかよしクラブの馴れ合い、のようなものではなく、芝居というライブの怖さを十分に熟知した上での挑戦であり、困難に立ち向かい、全力で乗り切ろうとした、その勢いが、この熱いドラマを成立させたのだ。話の内容は実にたわいもない。語るべきものは一切ない。だが、役者たちの熱い心意気がこの作品のテーマであり、それを伝えるための台本、演出である。一瞬もだれることなく、お決まりのストーリー、王道を走り抜けていく快感がここにはある。遊びも含めて、みんなが本気でやっているから、この感動がある。とてもいいものを見せてもらった。
4日間の公演、ラストとなるステージを見たのだが、アドリブ満載の舞台は、調子に乗った役者たちがノリノリで、2時間10分の上演時間のはずが2時間半に及ぶこととなった。客席も同じようにノリノリで、みんなでこの作品を楽しもうとする気分なので、間延びするわけでもなく、とても楽しく予定調和の大河ロマンを終わるのが惜しい気分で、見守る。もちろん役者たちも気持ちよさそうに演じる。これがこの座組みでのラストステージだ、という興奮が、みんなの中にあり、その一体感が心地よい。みんなで作る芝居、みんなが楽しむ芝居、というある種の共同体幻想のようなものがここに形作られていく。それが作、演出の柿ノ木タケヲさんのねらいであり、それが見事達成された奇跡のステージとなる。
なかよしクラブの馴れ合い、のようなものではなく、芝居というライブの怖さを十分に熟知した上での挑戦であり、困難に立ち向かい、全力で乗り切ろうとした、その勢いが、この熱いドラマを成立させたのだ。話の内容は実にたわいもない。語るべきものは一切ない。だが、役者たちの熱い心意気がこの作品のテーマであり、それを伝えるための台本、演出である。一瞬もだれることなく、お決まりのストーリー、王道を走り抜けていく快感がここにはある。遊びも含めて、みんなが本気でやっているから、この感動がある。とてもいいものを見せてもらった。