習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

あみゅーず・とらいあんぐる『「女と男のしゃば・ダバ・だぁ~足音の向こうに』

2011-06-22 23:06:05 | 演劇
なんと今年で19年目。最初の年からもうそんなにもの歳月が経った。来年には20周年を迎えることになる。そんな当たり前のことに驚く。今回の作品は男(あるいは女)の不在を巡る物語。とてもさりげない。この肩の力の抜けかたが19年続いた理由であろう。いつも同じスタイルで、その都度集められたメンバーもほぼ固定。スタッフの方も完全に毎回同じ。

条あけみさんと笠嶋千恵美さんの2人が作り上げる女と男の物語はどこにでもあるようなさりげなさだ。でも、こういうとんでもない局面は人生にそうそう何度もあるものではない。第1話は、単身赴任の夫の浮気を疑う妻。第2話は、夫の浮気相手の女のところに乗り込む妻。最後の話だけは少しパターンを変えて、出ていった妻が戻ってきてしばらく住まわせて欲しいとだだをこねる話。いずれも修羅場にはならないで、収斂していく。出てくる人たちは、みんな大人だから、相手の気持ちをちゃんと思いやることができるからだ。感情に流されることなく。

今回の3編はいずれも以前見た記憶がある。もしかしたら、初めてのものも含まれているのかもしれないが、まぁ、どっちにしてもいつも同じような話を、飽きることなく繰り返し見せてくれるところが、あみゅーずの魅力なのだ。はじめてのものも懐かしく、くりかえされても新鮮。そこが、彼女たちのお芝居の素敵なところだ。今から20周年が楽しみだ。今度は誰を呼んできて、いっしょに、どんな女と男を見せてくれるのか。来年にも期待。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 劇団未来『はいせんやあらへ... | トップ | 青年団『革命日記』 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。