オーストラリア産のホラーらしい。これもNetflixのオリジナル映画最新作。でもこれはホラーではない。ホラー・タッチの心理サスペンス映画だろう。彼女には7歳の頃、行方不明になったままの妹がいた。両親は彼女より妹を可愛かった。だから、彼女は妹が嫌い。
彼女は大人になって、今7歳になった娘とふたり暮らし。離婚した夫と彼の新しいパートナーが娘の誕生日パーティーにやってくる。父は亡くなった。母は認知症になり施設にいて彼女のことを忘れている。暗い映画だ。重いタッチで先に書いたいろんなことを隠したまま話はゆっくりと展開していく。ある日娘は自分は失踪した母親の妹だと言う。
怖がらせるための仕掛けはない。ただ隠されていた秘密が小出しにされていくだけ。それが彼女を追い詰めていく。自分の中にある罪の意識。隠してきた秘密が、娘に暴かれていく。妹を殺したのは私だと認めるまでのお話に収まってしまうのは少し残念。もっと曖昧でいい。彼女の罪悪感は消えない。ゴーストが娘の姿を借りてやって来る。それと向き合い戦う。なかなか面白い設定なのだが、詰めが甘いから、はぐらかされた気分になる。不気味だったうさぎの存在もただの象徴でしかない。ただ少女の作ったうさぎのお面は不気味で、それを彼女が頑なに外さないのは凄い。