雲南省の山間部の寒村。まじめを絵に描いたような中年夫婦。彼らが外国産の5000元もする羊を2匹飼うことになる。(町に、たった1頭の自分たちが持っていた羊を売りにいくと200元だったのに!)村長の命令で、県からの依頼のもとモデルケースとして飼うことを任されたのだ。
映画は彼ら夫婦がこの〈羊さま〉を育てる奮闘ぶりがユーモラスに描かれていく。なんだかのんびりした映画で、話は何もない。かなり期待してたのだが、あまりのなんもなさに少し驚く。つまらないわけではないのだが、なんだかあまりにたわいなく、その単純さゆえ、退屈だったのだ。風景はすごく綺麗で、空が青く、果てしないのはよかったのだけど。
映画自体とはあまり関係ないことかもしれないが、彼らの住む村と、耕す畑との距離が気になる。何度となく「家に帰れ」と呼ばれるシーンがあり、その度鍬を抱えて走って戻るのだが(もちろん羊さまのことで呼ばれたのだ)あんまりその繰り返しが多くて、いったいどれくらい離れてるのだろうか、と思った。それは町との往復についても同じである。何度となく羊のトラブルで町に行くのだが、あんなに辺鄙な村からあんなに何度も往復するということは、そんなには離れていないということだろう。だいたい歩いて行き来したりもしているのだ。
彼ら夫婦は羊さまを大事に育てるが(寒くないように2匹を家の中で生活させるのだ!)なかなか上手くいかない。しかも、県のお偉方はこの飼育の成果が気になるらしく何度も訪問したりする。だが、羊はこんな寒冷地に上手く適応できない。結局上手くいかなかったからと、羊は取り上げられる。
淡々と描かれる彼らの生活描写がおもしろい。だが、それ以上のものはない。つまらない映画ではないし、描こうとした問題も明確だ。テーマばかりを前面に押し出したメッセージ性の高い映画ではないのも好ましい。だが、なんだか物足りないのも事実だ。
映画は彼ら夫婦がこの〈羊さま〉を育てる奮闘ぶりがユーモラスに描かれていく。なんだかのんびりした映画で、話は何もない。かなり期待してたのだが、あまりのなんもなさに少し驚く。つまらないわけではないのだが、なんだかあまりにたわいなく、その単純さゆえ、退屈だったのだ。風景はすごく綺麗で、空が青く、果てしないのはよかったのだけど。
映画自体とはあまり関係ないことかもしれないが、彼らの住む村と、耕す畑との距離が気になる。何度となく「家に帰れ」と呼ばれるシーンがあり、その度鍬を抱えて走って戻るのだが(もちろん羊さまのことで呼ばれたのだ)あんまりその繰り返しが多くて、いったいどれくらい離れてるのだろうか、と思った。それは町との往復についても同じである。何度となく羊のトラブルで町に行くのだが、あんなに辺鄙な村からあんなに何度も往復するということは、そんなには離れていないということだろう。だいたい歩いて行き来したりもしているのだ。
彼ら夫婦は羊さまを大事に育てるが(寒くないように2匹を家の中で生活させるのだ!)なかなか上手くいかない。しかも、県のお偉方はこの飼育の成果が気になるらしく何度も訪問したりする。だが、羊はこんな寒冷地に上手く適応できない。結局上手くいかなかったからと、羊は取り上げられる。
淡々と描かれる彼らの生活描写がおもしろい。だが、それ以上のものはない。つまらない映画ではないし、描こうとした問題も明確だ。テーマばかりを前面に押し出したメッセージ性の高い映画ではないのも好ましい。だが、なんだか物足りないのも事実だ。