『靖国』のリ・イン監督作品。東京で一人暮らしの100歳にならんとする中国人の孤独と死を2時間(2H)に集約したドキュメントということらしい。だが、この独りよがりの映画に付き合うのは容易ではない。退屈で死にそうになる。それがこの老人の日常なのだ、と言われれば「なるほど!」と思わないでもない。だが、そんなものを僕らが追体験する必要は感じない。こういう独りよがりの映画はたちが悪い。
「1998年冬、かつて孫文の参謀や中国軍の将軍として激動の中国を生きた老人、馬晋三。間もなく95歳になる彼は東京で人生の終わりを迎えようとしていた。彼の周囲の人々は、彼が孤独な死を迎えることを案じている。」こんなふうに解説には書いてある。
なるほど、そんな映画なのか、と理解する。だが、映画自体は何の説明もないまま、この老人のスケッチをだらだら見せるばかりで、何が何だかわからないまま1時間半が過ぎて行く。ラスト近くになり、ようやく自分のことを彼が話すシーンになる。だが、その後すぐに死ぬ。葬式のため遺体をマンションの部屋から運び出すシーンが延々と続く。10階くらいから階段で下すのをずっと見せる。気が遠くなる。そのシーンには、別になんの意味もない。
彼の元に東京を拠点に活動する中国人の女性芸術家がやってきて、彼の世話をしたりもする。だが、偏屈な彼はすぐに彼女とぶつかる。彼は彼女がいなければ何もできないし、淋しい癖に、である。彼女の日常描写も綴られる。そんなもの、いらんやろ、と思う。なんかよくわからない「えせドキュメント」もある。あれは、なんだったのか。わからない。
そんなこんなで、2時間である。歴史に生き証人だと言うのならば、彼にきちんとインタビューすればいい。だが、そんなことは関係ないとばかりに、ただ今に彼をスケッチしていくばかりだ。しかもそれが面白ければいいのだが、まるでつまらない。
「1998年冬、かつて孫文の参謀や中国軍の将軍として激動の中国を生きた老人、馬晋三。間もなく95歳になる彼は東京で人生の終わりを迎えようとしていた。彼の周囲の人々は、彼が孤独な死を迎えることを案じている。」こんなふうに解説には書いてある。
なるほど、そんな映画なのか、と理解する。だが、映画自体は何の説明もないまま、この老人のスケッチをだらだら見せるばかりで、何が何だかわからないまま1時間半が過ぎて行く。ラスト近くになり、ようやく自分のことを彼が話すシーンになる。だが、その後すぐに死ぬ。葬式のため遺体をマンションの部屋から運び出すシーンが延々と続く。10階くらいから階段で下すのをずっと見せる。気が遠くなる。そのシーンには、別になんの意味もない。
彼の元に東京を拠点に活動する中国人の女性芸術家がやってきて、彼の世話をしたりもする。だが、偏屈な彼はすぐに彼女とぶつかる。彼は彼女がいなければ何もできないし、淋しい癖に、である。彼女の日常描写も綴られる。そんなもの、いらんやろ、と思う。なんかよくわからない「えせドキュメント」もある。あれは、なんだったのか。わからない。
そんなこんなで、2時間である。歴史に生き証人だと言うのならば、彼にきちんとインタビューすればいい。だが、そんなことは関係ないとばかりに、ただ今に彼をスケッチしていくばかりだ。しかもそれが面白ければいいのだが、まるでつまらない。