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『空気人形』と関連して今日は、現実のすぐ真横にあり、気付くと、異界に滑り落ちていく人たちを扱った映画特集。この手の映画は上手い発想さえあれば、簡単に成立しそうに見えるが、匙加減がとても難しい。まずは失敗例から。(というか今日の2本は失敗ばかり)きっと、わざと緩い作り方をしているのだろうが、これではただの幼稚な映画にしか見えない。
主人公(長瀬智也)はある日いきなり失業し、頭痛がするから、病院に行くと、悪性のガンであと3日の命と診断される。あんまりなお話だ。あまりにいきなりなことで、どう受け止めたらいいのか、わからない。でも、たぶん、あと3日しか生きられる時間は残されてない。もう何をしてもいいや、と思うはずなのに、医者に勧められるまま、おとなしく入院する。このあたりまえの選択はすごい。そりゃぁ、やけくそになっても仕方ないし、まず入院してから考えるのは当然のことだろう。でも、あんたは後3日から1週間とか、医者がいきなり言いますか?普通。
その日の夜、同じように余命幾ばくもない中学生の女の子(福田麻由子)と、病院のキッチンで酒盛りをする。その勢いで2人は病院の前に停められてあったヤクザの車を盗んで彼らの大金を乗せたまま、海を目指して旅立つ。ほとんどコメディーのような展開である。ルックスはけっこう真面目な青春映画なんですが。
この映画も『空気人形』同様、中途半端な描き方なので、弾まないし、作者のスタンスが見えないから、何がしたいのやらまるで伝わらない。まぬけなヤクザ(田中泯たち)とバカな警察(三浦友和たち)の追跡をあまりに簡単にかわして、なんで原宿? お金ないから銀行強盗!さらには高級ホテルに泊まり、遊園地やら、寄り道の限りを尽くし、ようやく目的の海へとたどり着くまでが描かれる。
もしかしたらこれは病院のベッドの上で見た夢物語なのかも知れない、とさえ思わせる。でも、夢オチの処理は為されないし、作り手は本気なのかも知れない。それにしても、もう少しうまく処理できなかったのか。もう突っ込みどころ満載のテーノー映画で、お子さまランチとしても、酷いとしかいいようがない出来の映画だ。いいのか、こんなことで。
マイケル ・アリアス監督は前作『鉄コン筋クリート』でなかなか良くできたファンタジーを作った人なのだが、今回はまるで視点が定まらないから映画としてはなってない。せめて自分が提示したい世界観でもあれば、もう少しはなんとかなったのではないか。えぐすぎる。
主人公(長瀬智也)はある日いきなり失業し、頭痛がするから、病院に行くと、悪性のガンであと3日の命と診断される。あんまりなお話だ。あまりにいきなりなことで、どう受け止めたらいいのか、わからない。でも、たぶん、あと3日しか生きられる時間は残されてない。もう何をしてもいいや、と思うはずなのに、医者に勧められるまま、おとなしく入院する。このあたりまえの選択はすごい。そりゃぁ、やけくそになっても仕方ないし、まず入院してから考えるのは当然のことだろう。でも、あんたは後3日から1週間とか、医者がいきなり言いますか?普通。
その日の夜、同じように余命幾ばくもない中学生の女の子(福田麻由子)と、病院のキッチンで酒盛りをする。その勢いで2人は病院の前に停められてあったヤクザの車を盗んで彼らの大金を乗せたまま、海を目指して旅立つ。ほとんどコメディーのような展開である。ルックスはけっこう真面目な青春映画なんですが。
この映画も『空気人形』同様、中途半端な描き方なので、弾まないし、作者のスタンスが見えないから、何がしたいのやらまるで伝わらない。まぬけなヤクザ(田中泯たち)とバカな警察(三浦友和たち)の追跡をあまりに簡単にかわして、なんで原宿? お金ないから銀行強盗!さらには高級ホテルに泊まり、遊園地やら、寄り道の限りを尽くし、ようやく目的の海へとたどり着くまでが描かれる。
もしかしたらこれは病院のベッドの上で見た夢物語なのかも知れない、とさえ思わせる。でも、夢オチの処理は為されないし、作り手は本気なのかも知れない。それにしても、もう少しうまく処理できなかったのか。もう突っ込みどころ満載のテーノー映画で、お子さまランチとしても、酷いとしかいいようがない出来の映画だ。いいのか、こんなことで。
マイケル ・アリアス監督は前作『鉄コン筋クリート』でなかなか良くできたファンタジーを作った人なのだが、今回はまるで視点が定まらないから映画としてはなってない。せめて自分が提示したい世界観でもあれば、もう少しはなんとかなったのではないか。えぐすぎる。