戦争を題材にした舞台は数々あるが、それをミュージカルにするって、なんだか大胆だ。実は来週うちの高校で演劇鑑賞なんてのがあり、(毎年やってる。秘密だが、あまり興味ない。だが仕事なので、しかたなく見る。去年は劇団往来だった。その前はミクル劇団。まぁ、そんな企画です。人権学習とかの一環らしい。)そこでなんとミュージカル「火垂るの墓 -ほたるのはか- 」(もちろん原作は野坂昭如だ!)なんてのをするらしい。なんだかゲテモノを見るようで、ちょっとドキドキする。
さて、今回劇団きづがわが堺市民と共同して堺の空襲を舞台にしたミュージカルに挑戦した。86年に市民参加で作られた劇をベースにした作品らしい。公募で集まった70名に及ぶスタッフ、キャストが2月から準備を始め、公演に至った。キャストだけで52名。(パンフに書いてある)これに市民合唱団34名が加わる。なんだか信じられないがそんなにもたくさんの人たちが舞台に立っていた、らしい。自分で見たくせに「らしい」はないだろ、とも思うが、パンフで数えて今更ながら感心した。すごい数だ。演出は林田時夫さん。交通整理だけでもたいへんだったはず。しかも素人キャストで、ミュージカルだし。
2部構成2時間の大作だが、長さは感じさせない。シーンは細切れで、劇としてのうねりのようなものはないが、歌の場面もふんだんに取り入れてあるし、話自身はけっこう単純で、わかりやすく、現代のさまざまな時事問題にも切り込み、今から60年以上前の出来事を、回顧するにとどめない。
何より素敵なのは、演じる市民の皆さんの一生懸命さがしっかりと伝わってきたこと。会場は親戚縁者、ご近所さんで満杯なのもいい。みんながこの企画に関心を持ち、ホールに足を運んだ。スタッフ、キャストの努力が実を結んだのだ。よかった。
それにしても、役者たちの表情が硬い。学芸会を見てる気分だ。しかも、子供ではなく、老人を中心としたキャストが硬いのだ。でも、そんな緊張がこの芝居の魅力なのかもしれない。それってなんだか、すごいではないか。こういうものを生まれて初めて見て、なんだか不思議な気分だった。
さて、今回劇団きづがわが堺市民と共同して堺の空襲を舞台にしたミュージカルに挑戦した。86年に市民参加で作られた劇をベースにした作品らしい。公募で集まった70名に及ぶスタッフ、キャストが2月から準備を始め、公演に至った。キャストだけで52名。(パンフに書いてある)これに市民合唱団34名が加わる。なんだか信じられないがそんなにもたくさんの人たちが舞台に立っていた、らしい。自分で見たくせに「らしい」はないだろ、とも思うが、パンフで数えて今更ながら感心した。すごい数だ。演出は林田時夫さん。交通整理だけでもたいへんだったはず。しかも素人キャストで、ミュージカルだし。
2部構成2時間の大作だが、長さは感じさせない。シーンは細切れで、劇としてのうねりのようなものはないが、歌の場面もふんだんに取り入れてあるし、話自身はけっこう単純で、わかりやすく、現代のさまざまな時事問題にも切り込み、今から60年以上前の出来事を、回顧するにとどめない。
何より素敵なのは、演じる市民の皆さんの一生懸命さがしっかりと伝わってきたこと。会場は親戚縁者、ご近所さんで満杯なのもいい。みんながこの企画に関心を持ち、ホールに足を運んだ。スタッフ、キャストの努力が実を結んだのだ。よかった。
それにしても、役者たちの表情が硬い。学芸会を見てる気分だ。しかも、子供ではなく、老人を中心としたキャストが硬いのだ。でも、そんな緊張がこの芝居の魅力なのかもしれない。それってなんだか、すごいではないか。こういうものを生まれて初めて見て、なんだか不思議な気分だった。