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これまでも何度となく上演されてきた『青木さん家の奥さん』は南河内万歳一座の番外公演のオハコだし、高校生を始めとして他の劇団だって、何度となく取り上げている。ただし、この女性バージョンである『Ⅱ』のほうは正直言ってインパクトは弱い。
それでもこれを上演したいと思うのは、ここには小劇場演劇のスピリットがしっかり込められてあるからだろう。鴨鈴女さんのプロデュースによる鴨リンピックは4年に1度開催されるプロデュース公演で、彼女が今一緒に芝居をしたい仲間を集めて開催される(らしい)。
この芝居は素舞台で、音響も照明もほとんどなく、ビール瓶ケースのみの空間で4人の役者たちが体ひとつで、どうでもいいような話を熱演するというスタイルを基本とする。だから、役者たちが必死に演じなくては意味を為さない。だいたいこの話自体になんの意味もないのだ。なのに、彼女たちが必死になるから、その熱意にほだされて、一緒になって応援してしまう。そこにこの芝居の魅力がある。それは演出の荒谷清水さんが開演前のトークでも言っていたことだ。これは観客と一体化することで完成する芝居だ。だが、小劇場演劇の魅力はある意味でここに極まる。無駄と紙一重のものを、自分たちの力で、感動的な風景に変えてしまうのだ。
冒頭の不幸合戦から、スタートして、青木さんの奥さんを喜ばせるために何をすべきか、それを4人が競い合う。この芝居の眼目はここにある。彼女たちが熱くなればなるほどおもしろい。バトルが白熱化していく。いくらでもアドリブ可の空間の中、競い合う彼女たちはまさに女優たちのオリンピックを展開する。
美津乃あわさんの圧倒的な存在感と鴨鈴女さんの安定感。この二人に挟まれて小山茜さんと杉浦美智子さんが全体のバランスをとる。絶妙のコンビネーションで、4人芝居は温かい観客の声援のもと成立する。気持ちのいい芝居だった。別に何と言うことのない芝居なのだが、だから、気持ちがいい。これは理屈ではないのだ。
それでもこれを上演したいと思うのは、ここには小劇場演劇のスピリットがしっかり込められてあるからだろう。鴨鈴女さんのプロデュースによる鴨リンピックは4年に1度開催されるプロデュース公演で、彼女が今一緒に芝居をしたい仲間を集めて開催される(らしい)。
この芝居は素舞台で、音響も照明もほとんどなく、ビール瓶ケースのみの空間で4人の役者たちが体ひとつで、どうでもいいような話を熱演するというスタイルを基本とする。だから、役者たちが必死に演じなくては意味を為さない。だいたいこの話自体になんの意味もないのだ。なのに、彼女たちが必死になるから、その熱意にほだされて、一緒になって応援してしまう。そこにこの芝居の魅力がある。それは演出の荒谷清水さんが開演前のトークでも言っていたことだ。これは観客と一体化することで完成する芝居だ。だが、小劇場演劇の魅力はある意味でここに極まる。無駄と紙一重のものを、自分たちの力で、感動的な風景に変えてしまうのだ。
冒頭の不幸合戦から、スタートして、青木さんの奥さんを喜ばせるために何をすべきか、それを4人が競い合う。この芝居の眼目はここにある。彼女たちが熱くなればなるほどおもしろい。バトルが白熱化していく。いくらでもアドリブ可の空間の中、競い合う彼女たちはまさに女優たちのオリンピックを展開する。
美津乃あわさんの圧倒的な存在感と鴨鈴女さんの安定感。この二人に挟まれて小山茜さんと杉浦美智子さんが全体のバランスをとる。絶妙のコンビネーションで、4人芝居は温かい観客の声援のもと成立する。気持ちのいい芝居だった。別に何と言うことのない芝居なのだが、だから、気持ちがいい。これは理屈ではないのだ。