この安直なタイトルをどう受け止めるか。あまり期待せずに読み始めた。あまりにたるい。話がまるで進まない。これはムリと思った。告白劇である。10年以上の時間秘めてきた(ダダ漏れだけど)想いを告げるまでの300ページ。長い。
20歳、学生時代から10年。30歳になった仲間たち。なかよし6人で一泊旅行に行く。結婚が決まった千鶴は、彼女に恋心を抱く親友響貴にそれを伝えたいが彼を傷つけないように伝えたいから、この旅を利用する。千鶴の結婚までの最後の時間。仲間たちはさまざまな仕掛けをする。彼らは今更千鶴と響貴をくっつけようと思案する。そんな6人のそれぞれの想いが交錯して描かれていく。
まぁやりたいことはわかるけど、あまりに展開がまどろっこしいから読んでいてイライラした。30になる男女の友情と恋愛について、別にいいんだけど少し嘘くさい。切ない想いは残念だが伝わらない。千鶴の結婚相手を敢えて描かない(登場させない)という選択もわかるけど、なんかそれもあざとい。残念な一冊だった。