ゴールデンゲート・ブリッジでは、年間平均24人の投身自殺者を出しているらしい。(24という数字はなんだか微妙だ。恣意的な印象すら与える)
この有名な場所で、たくさんの人が見ている前で死んでいくこと。その意味を追求していく、わけではない。もう少し広い意味での自殺者の対してのお話になっている。映画全体の間口が広すぎる。その結果自殺防止キャンペーンみたくなってしまうのが残念だ。独立したドキュメンタリー映画としての作家性がもう少し前面に出てもいいのではないか。監督としてのエリック・スティールの姿勢が曖昧だ。
人の死を扱う。しかも、現実に死んだ人たちの身近にいた人たちへのインタビューで構成する。それと定点観測で橋の姿を記録した映像とで構成する。このオーソドックスなスタイルには問題ない。
だが、なんでゴールデンゲート・ブリッジでなくてはならないのか、という視点を突き詰めないではこの題材に意味はない。人が自殺する場合、普通はひっそりと見えないところで死んで行く者ではないか、という思い込みに対してこの映画はNOと言う。その根拠もこの映画には示されているべきだ。さらには、「ブリッジ」に象徴されるものも、もっと明確に描いて欲しい。
すべてが中途半端なので、見終えて消化不良を起こすのだ。単純なメッセージも大事だが、それだけではない。この作者にはそれ以上のものが提示できるはずだ。
この有名な場所で、たくさんの人が見ている前で死んでいくこと。その意味を追求していく、わけではない。もう少し広い意味での自殺者の対してのお話になっている。映画全体の間口が広すぎる。その結果自殺防止キャンペーンみたくなってしまうのが残念だ。独立したドキュメンタリー映画としての作家性がもう少し前面に出てもいいのではないか。監督としてのエリック・スティールの姿勢が曖昧だ。
人の死を扱う。しかも、現実に死んだ人たちの身近にいた人たちへのインタビューで構成する。それと定点観測で橋の姿を記録した映像とで構成する。このオーソドックスなスタイルには問題ない。
だが、なんでゴールデンゲート・ブリッジでなくてはならないのか、という視点を突き詰めないではこの題材に意味はない。人が自殺する場合、普通はひっそりと見えないところで死んで行く者ではないか、という思い込みに対してこの映画はNOと言う。その根拠もこの映画には示されているべきだ。さらには、「ブリッジ」に象徴されるものも、もっと明確に描いて欲しい。
すべてが中途半端なので、見終えて消化不良を起こすのだ。単純なメッセージも大事だが、それだけではない。この作者にはそれ以上のものが提示できるはずだ。