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映画・演劇のレビュー

いちびり一家 『怪談 隣の家』

2016-09-12 06:44:39 | 演劇
  いちびり一家の「いちみり☆しあたぁ」。今回で5回目になるらしい。「大きくもなく、小さくもない、劇団いちびり一家の中くらいな公演」というキャッチフレーズがいい。彼ららしい。ムリしないし、手を抜かない。(そんなの当たり前!) 真面目な彼らは番外公演とか、実験公演とか、そういうネーミングはしない。(勘違いしないで欲しいけど、番外、とか実験とかいうのが不真面目だ、と言ってるわけではない)本 . . . 本文を読む
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椎名誠『ケレスの龍』

2016-09-12 06:37:28 | 映画
   久々に椎名さんの小説を読んだ。エッセイは今でもたまに読んでいたけど、小説は何年振りだろうか。昔、彼が『アドバード』や『水域』を書いた頃は、熱狂的なシーナ狂だったから、怒濤のように刊行されるすべての本を欠かさず読んだけど、最近はさすがにそれはない。気が付いたら読む、という程度だ。だから、これもたまたまだし、ちょっとした奇跡だ。   この彼の超SFも、なんだか . . . 本文を読む
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櫛木理宇『世界が赤に染まる日に』

2016-09-12 06:34:40 | その他
   初めての作家を読むのは楽しみでもあり、不安でもある。こういうタイプの作品は特に。ホラータッチの中間小説なら、もう途中で辞めるけど、作者は『ホーンテッド・キャンパス』というシリーズ(どんな作品か、もちろん知らないけど、タイトルからは想像が出来る)を書いた人で、というのを、巻末の紹介で見て、あまり期待はしなかったけど。   つまらなくはなかった。惜しい。題材的 . . . 本文を読む
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スクエア『芸人コンティニュー』

2016-09-12 06:23:25 | 演劇
  「スクエア20周年プレミアム企画」と銘打たれたこの特別公演は、なんとスクエアの休団公演だった。20年間続けてきて、少し疲れたのかもしれない。しばらく休んで、充電するのだろう。周年記念の公演が、別の意味での特別なものになってしまったことに驚く。   芝居自体も、いつものスクエアほどは、弾けない。なんだか、少しテンションが低い気がしていた。それだけに、終演後の挨拶で上田さ . . . 本文を読む
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『二十歳』

2016-09-11 21:52:30 | 映画
  70年代に一世を風靡したイスラエル映画(!)『グローイング・アップ』の昔からこの手のコミカルでほろ苦い青春映画は世界中にある。男子3人組は鉄板だ。これは韓国の青春映画。でも、これもまた、そのパターンを踏む。描かれるのはどこにでもあるようなできごと。まだ若い監督(イ・ビョンホン)と、彼の周囲の人たちの体験をモデルにしている実話的青春回顧ドラマだ。3人の高校生たちが主人公。そこは草原の . . . 本文を読む
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劇団ひまわり 『チルドレンズ 幸せな出逢い』

2016-09-08 18:33:38 | 演劇
  劇場の入り口で劇団ひまわり大阪所長である木嶋さんが「小さいのがわちゃわちゃ出てきて、たいへんです」とおっしゃっていたけど、ほんとうに凄い数の子供たちが登場して、舞台を立ち上げる。演出の大塚さんも大変だったことだろう、と思わせる。でも、そんな子供たちから元気をもらった、というのは、確かな感想だろう。きっと、彼らから教えられるものも大きい。   2年前の『チルドレンズ』の . . . 本文を読む
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『劇場霊』

2016-09-08 18:33:38 | 映画
  これは現在のところ中田秀夫の最新作で、彼がデビュー作『女優霊』の姉妹編とでも呼ぶべき作品に挑んだ期待作だった。昨年劇場公開時に見に行くつもりだったけど、すぐに劇場から姿を消したので見逃していた。DVDになったので、楽しみにして見たのだが、始まって5分くらいで「これはダメだ、」と思う。でも、絶対このままで終わるわけはないと信じて最後まで見た。途中からは消化試合に気分だったけど、仕方な . . . 本文を読む
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『後妻業の女』

2016-09-04 19:34:20 | 映画
実は、見る前にはあまり期待していなかった。あの下品な予告編にはうんざりさせられたし。でも、監督が大好きな鶴橋さんだし、見ないわけにはいかない、と思い、劇場に行く。すると、これがまぁ、とんでもなく、チャーミングな映画で大満足させられる。初めての劇場映画である前作の『愛の処刑地』にはがっかりしたし、最近のTVもあんまりだし。もう鶴橋さんはいいかぁ、という気分も無きにしも非ず、だった。それだけに、これは . . . 本文を読む
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コンブリ団『カラカラ』

2016-09-04 19:27:29 | 演劇
深津演劇祭の開幕である。この作品をは皮切りにして1年以上の長きにわたり、11団体12作品が上演される。深津さんが亡くなられて、2年。この夏、深津セレクションとして3巻仕様で彼の主要な全仕事を網羅する作品集が刊行された。それと連動してこの演劇祭が始まる。コンブリ団の主宰、はしぐちしんがその先頭を切るのはふさわしい。しかも、演出がはしぐちさんではなく、ジャブジャブサーキットのはせひろいち。この布陣で『 . . . 本文を読む
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白石一文『記憶の渚にて』

2016-09-04 18:13:04 | その他
900枚に及ぶ渾身の1作だ。白石さんの世界が存分に展開する。それにしても、彼はどうしていつもこんなにも不思議な作品を作れるのだろうか。僕たちが生きるこの世界は不思議なことがたくさんある。もちろん、そんなこと気にも留めずに生きている。運命とか、言いだすとなんだか、胡散臭くもなるし、嘘くさい。だから、あえて、気付かないフリをする。でも、こんなことありか、と思うようなことばかりなのだ。   . . . 本文を読む
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