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佐野洋子「100万回生きたねこ」
2009年10月23日 / 本
ついでに立花隆の推薦本100冊の中で99番目に紹介されていた絵本です。
これは大人のための絵本として有名なものなんだそうです。30ページ程度、5分くらいで読めるので内容を紹介するまでもありません。ただ、その余韻はとても長い時間続きます。
この絵本を読んで考えさせられることは下手に教訓めいたことではなくて自分の心の中で味わい、噛み締めるものなんだろうと思います。他人に解説されたくないものです。
ちょっとした絵本ですが手にして後悔することはないと思います。
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宮崎駿「風の谷のナウシカ」(アニメ・コミックス・ワイド判)
文藝春秋の過去号をまとめて捨てようと、最後にパラパラとページを捲っているとある号に「立花隆vs佐藤優 必読教養書200冊」という記事がありました。ああそういえばこれはいつかゆっくり読もうと思いつつ読み逃したものだなあと斜め読みしていると、立花隆が勧める100冊の最後に宮崎駿の「風の谷のナウシカ」が挙げられていました。「全7巻の完全版を漫画で読んでほしい。映画版はその冒頭に過ぎない。」との補足付き、本文には「完全版と比較したら映画のナウシカなんて小指の先くらいの存在です。」ともあります。
それならと注文しました。7冊セットで2987円と安い。アマゾンからモノが届いて少し驚きです。普通の漫画判かと思っていたら、A4タテの絵本のような大きさの漫画が7冊入ったボックスセットになっています。昔の手作り漫画のようなゴワゴワした紙の材質と作りになっています。各冊130ページから220ページくらいの厚さです。初版が1983年で手に取ったのが104版ですから当時から25年間、この作りは変わっていないのでしょう。こういう漫画は久しぶりというより、昔は漫画を読んでいなかったので初めてです。早速読んでみました。
滅茶苦茶オモシロイです。危ない、危ない、危うく読まずに死ぬところでした。私は宮崎駿を感覚的に好きではなく、世のジブリブームには冷ややかなほうですが宮崎駿という人物を全く知らなかったことを認識、反省しました。
まず天才劇画(絵)家です。優しいタッチの絵なのですがリアルでしっかりと描きこんであります。アニメ映画版の記憶は定かでないのですが、小型飛行機が飛ぶシーンなど、映像よりもこのコミックスの漫画5コマのほうがよっぽど躍動感に溢れて高速で飛んでいます。
そして天才作家です。構想、ストーリー、メッセージのユニークさ、深さは驚異的です。ここまで大きな物語を作った漫画作家がかつていたでしょうか。壮大なスケールで想像力をこれでもかとかき立てます。
映画の「風の谷のナウシカ」は原作の2巻までです。映画化された冒頭部分は全体の中でシンプルで分かりやすいという魅力もありますが、やはり全7巻で完結する物語です。
漫画に馴染みのない方でもこの複雑高貴な冒険談、物語に魅せられるはずです。たった3千円でこれまで知らなかった世界、空間が心の中に広がります。
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