「さつまっ子スペシャル21」(中山)






 川崎の工業地帯の入口にある大黒・生麦地区に「さつまっ子」という24時間営業のディープなラーメン屋がありました。焦がしネギの入った黒いスープのラーメンがクセになる味で、加えてライスにはキムチ入りの納豆がかけられてワイルドでした。確か昼はお父さんで夜はお母さんが担当。工場の夜勤明けなのかカウンターで寝ているお客さんもたまにいました。お父さんは疲れてるんでしょ、寝かせてあげてよと笑っていました。
 おそらく10年以上前に何度か通ったのですが時間短縮、休店、経営者交代などを経て結局閉店しました。

 たまに懐かしく思い出していたのですが、最近、元々は中山にあった店の暖簾分けというのを読んで、もしかしてと調べるとありました。
 「ラーメンショップさつまっ子スペシャル21」という長い店名であの黒いスープのラーメンらしきヤツにあのキムチ納豆の写真がありました。間違いありません。あの店の系統です。味にムラがあり賛否両論の店なんだそうです。ワクワクします。

 中山は日吉からグリーンラインに乗って21分の終点です。中山はJRの駅でもあるので駅前は結構賑わっています。

 スペシャル21ラーメン(1050円)にライスS(280円)です。券売機で私の前に並んでいた体格のいい2人はライスSSだったので少し迷いましたが初志貫徹でS(中)にしました。店内は看板と同じで結構キレイでゆったりしています。厨房はラーメン担当の男性スタッフとライス担当の女性スタッフです。

 ラーメンもライスもあの大黒店のあの味とほとんど同じです。10数年タイムスリップしました。しかも、レベルが高い。焦がしネギの苦みとスープの旨み。キムチと納豆を辛い玉ねぎのシャキシャキ食感がマイルドに繋ぎます。美味かった。
 このスープをストレートに味わうためによくモヤシ抜きで注文していたことを思い出しました。記憶の一つが現実に繋がってうれしい。

 カウンターはすぐに満席になりました。客は全て40代、50代の男性労働者です。この層に支持される店です。




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