想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

静かな生活

2008-09-06 19:24:35 | Weblog

    一生降り続くような気がしていた灰色に濡れた日々、
    ぬかるみを歩きながら、鬱々とうなだれ
    しかし、愛することだけはやめなかった。

    ある日、郵便配達夫が晴れの日を告げる手紙を届け、
    気づいた。
    わたしにとって一番大事なことは何かってこと。

    目に見えない糸のような環のようなつながり。
    あるいは縁。
    長い雨に打たれて、気づいた。

    静かな生活。

    愛がなければ、人らしく生きることはむずかしい。
    愛するから、朝が来ることが楽しい。
    愛するから、瞬く間に過ぎる時を惜しみ、
    眠りにつくのを先延ばしにする。

    闘いつづけたのは、わたしの悔しさのためではなく
    愛を守りたかったから。
    くじけるわたしを見るあなたの目が
    濡れるのを見たくなかったから。

    あの日立っていた公園の芝生
    雨に濡れ、独りきりだと思ったのは
    わたしのまちがいだった。

    
    

    
    

    

    

    
    
    
    
    


    
    
    
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