想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

焚き火と焼き芋

2008-09-24 00:26:36 | Weblog

   落ち葉を集めて焚き火をする季節になったので、うさこは
   さっそくお芋の用意をし、楽しみに備えているのです。
   いまから注文し来月届く予定の安納いも!
   デパートよりずいぶん安かったので(種子島直送)偽物ではないかと
   疑心暗鬼‥‥、いろいろと調べたわけでした。

   安納いもというのは、種子島の特産品。
   (鹿児島県に育種登録され、種子島に限定許諾されている品種)
   バイオ苗を植えて育てます。

   銀座のデパートで五百円/gと高価。
   たかがサツマイモじゃないか、とあなどってはいけない特別なイモです。
   このところの人気に便乗して、種子島産ではない安納いもが通販などで
   出回りはじめ、本家の種子島では品質低下が懸念されているそうです。
   お芋の業界までパクリがあるのですねー、売れるとなるとすぐに
   疑似商品が出回る、まったく歪んだ商魂であります。

   種子島は、宇宙事業と農業、そしてカヤックやサーフィン
   など海のレジャーにやってくる観光客相手の商売で成り立っています。
   貧しい島暮らしに一発ヒット商品となったのが安納いもらしい。
   他にもパッションフルーツやアップルマンゴーなど南国ならではの産物が
   いろいろある。けれども、イモは消費量、需要ともに一番なようです。
   糖度の高い安納イモは洋菓子和菓子ともに材料に使われ、注目の的なのです。

   貧しい、貧しい、どうやって生きていけばいいのか?
   という窮地に神様、仏様、というのがこのお芋サマ。
   グローバル金融にこっぴどくやられた資源のないこの国で
   無策の政府の下で庶民はない智恵をふりしぼってどうにか
   生きるわけであります。
   充足しない飢餓状態だから産みだされる智恵と力。
   工夫と技術は、この国に生きる者の伝家の宝刀。
   見方を変えれば、「足るを智る」ことでもあると思います。

   種子島は、ちなみに製鉄、古代日本で製鉄の炉の遺跡が発見された場所
   でもあります。鉄は中国から来た技術だと思い込んでいる人が多いですが
   なんのなんの、日本の鉄と中国の鉄は精度が違います。
   川の砂鉄と鉄鉱石から削った荒い鉄の違い、溶鉱炉の技術の違いがあり、
   同じ鉄器でも鉄の産地が異なっているのです。
   種子島には古代社会があったということです。そしていま宇宙産業の拠点、
   最前線の地となっているわけで、なんだか興味のつきない島であります。

   イモを食べたいばかりに、いろいろと考えを廻らせたうさこ、
   日々生きるモチベーションはほぼこんなところにあり、
   これでいいのでしょうか? と誰に問うでもなし‥‥、風に吹かれて夜は更けます。
   (明日は今日の分も筋トレ!)
   
   ※風の谷のある土地は寒いところで、種イモ(じゃがいも)の産地。
    熊を招く心配から農作物を敷地内でつくるのを控えています。
    裏の山や近くの谷は熊の生息地なのです。


   

コメント
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