りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

風の歌。

2009-02-19 | Weblog
今、地元の新聞の文化面で、“村上春樹の物語世界・風の歌”と
いう記事が毎週木曜日に連載されている。

タイトルの“風の歌”は、もちろんデビュー作の“風の歌を聴け”にちなんだモノだ。
今朝も連載されていた。もう26回になる。毎週、読んでいる。

ここ数週間は、初期3部作についての論評で、
今日は、3部作目の「羊をめぐる冒険」に登場する“羊”についての考察だった。
要するに“羊”とは、この国の近代の歴史を動かして来た精神の象徴である、
ということが結論として書いてあった。

へぇ~~。

僕にとって、村上春樹とは、突き詰めれば、初期の3部作と
その続編の「ダンスダンスダンス」だけだ。
特に、芥川賞候補になったけど、選考の場で選考者たちから
ケチョンケチョンにけなされた(この時の選考者はバカばっかりだ)
デビュー作と、なぜいまだに映画化されないのか不思議でならない、
この「羊をめぐる冒険」だけ読めば十分だと思う。

90年代に入ってからの村上春樹は読んでいない。
「ノルウェイの森」なんて、ハナから絶対に読みたくなかったし、
特に「アンダーグラウンド」を発表して以降は、村上春樹の創る作品への
興味は、ほぼ完全に失せてしまった。

村上春樹が変わったのか。僕が変わったのか。。。

先日の日記にも書いたが、村上春樹がエルサレム賞を受賞した。
芥川賞も直木賞も獲っていないが、世界的に最も著名で人気があって
影響力がある日本人作家であることは間違いない。
おそらく、近いうちにノーベル文学賞も獲るだろう。

そうしたら、きっと書店という書店の店頭には、取って付けたように
“村上春樹コーナー”が出来上がるはずだ。

でも、僕はきっと読まない。

上手く説明できないが、おそらく、もう僕の人生が村上春樹を
希求していないんだと思う。

もしどうしても読むんだったら、本棚の奥から初期の3部作を
引っ張り出して、夜、寝る間際にゆっくりと読みふけるだろう。
それだけで十分だ。
コメント (2)
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