rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

凍る大地

2012-02-01 21:53:20 | つぶやき&ぼやき
連日の寒さが、少しだけ和らいだ今日。
陽が高くなる正午、乾いた土を踏みしめながら、ネギを採りに畑へ向かう。
ぽさぽさと土埃が、小さく舞いあがる。
ネギの白い茎が、長くなるように盛り上げられた土。
土との境の部分のネギを両手でしっかりと掴み、まっすぐ上に引き上げる。
根がしっかりと土に張っているからか、ちょっとやそっとでは抜けない。
腰に力を込めて、ぐいっと引き抜く。
ネギの抜けた土の1センチ下、きらきらと白く光るものが見えた。
小さな霜柱、氷のかけらだ。
よく陽の当たる昼間だというのに、霜が溶けていない。
この冬は、本当に寒い。
このような具合だから、野菜の生育が悪く、市場の価格が高騰しているのだと、肌で実感した。
ハウス栽培をしている農家の方の話では、温度をとるための燃料代がかさむわりには、野菜の相場が悪いとぼやいていた。
野菜といっても、価格が高いときは、その野菜の汎用性と重要性で、消費者の購買種類のランク付けがされる。
汎用性の低いものは、したがって購買率が下がるのだ。
自然相手のものは、人の思うままにはなりにくい。
それで天候季節に左右されにくいように、ハウス栽培など工夫する。
さらには、安定供給に効率と外観を重視し、水耕栽培、しかも栄養価を操作する為に波長を変えた光を照射して栽培するものもあるらしい。
旧世代に属していると思う者にとっては、農作物が土と無縁で生産されるのに、大きな違和感を持つ。
今は、大寒波の連続で畑の土が凍えているけれど、これからの農産物生産の行方を思って、心が寒くなってしまった。