亡き人に捧げる、フォーレ:レクイエム

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第5曲 アニュス・デイ（Agnus Dei）

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第7曲 イン・パラディスム（In paradisum）

今日、祖父の訃報があった。
天から授かった、長寿を全うしたのだと思う。
太平洋戦争に従軍した世代。
しかし、祖父と遠く離れて暮らしたので、また、北の大正男子はあまり語ること少なく、多く言葉を交わす機会はなかった。
幼少期の思い出ばかりか。
あとは、煙草と酒をこよなく愛していた姿か。
オート三輪を運転していたのも、覚えている。

祖父に捧げる鎮魂歌は、あまり大げさでないものがいい。
フォーレの”アニュス・デイ”と”イン・パラディスム”、安らかな永久の眠りにつく祖父に捧げたい。
自分が生きている間は、死者たちを覚えていよう。
忘れないことが、時折思い出すことが、死者と親交のあった者の勤めであり、供養であると思うから。
かつて、死に逝く者から”忘れないで欲しい”とのメッセージを受け取った者として。