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美食のベルギー、ブリュッセル

2012-06-24 23:24:41 | 街たち
「にじいろジーン 地球まるごと見聞録」ベルギーの首都ブリュッセル。
12世紀頃から交易と交通の要所として、栄えた街。
フラマン(オランダ圏)とワロン(フランス圏)が共存する街でもある。

街には、ゴシック様式の建物からアール・ヌーヴォー様式の建物、現代建築のビルディングなどが混在し、歴史が見て取れるように折り重なっている。
金曜日には、シーフードを食べるカトリックの習慣が、しっかりと残っているようだ。
5~6月が旬のマテ貝入りのブイヤベースは、金曜日の楽しい食事時を彩るのだろう。
また、かつては修道院の専売特許であった、ビールの醸造。
この時期には、チェリービールが、人々の咽喉を潤す。
たしかに、チェリービールは、数ある果実ビールの中でも、一番美味しい。
きれいな濃いルビーの色に、爽やかな甘い風味のチェリービール、初夏の明るい午後の日差しの中で、10時まで明るく長いトワイライトの夕べに、くっと飲みたい飲み物だ。
古くからの習慣も維持しながら、新しいものも意欲的に取り入れる気質が、文化を豊かにするのだろう。
驚いたのは、スーパーのレジでは、会計だけというシステムが導入されていること。
それには、バーコードチェッカーを客が各自持ちながら、買う商品のバーコードを通し、買い物袋にその場で入れ、最後にレジでチェッカーを渡し会計を済ませるというもの。
これで、レジに行列ができることなく、スムーズに買い物ができ、レジを増設しないから、人件費を浮かすこともできるそうだ。

ブリュッセルから西にあるイーペルでは、3年に1度の”ネコ祭り”があり、今年の5月13日がその開催日だった。
かつて中世の時代、魔女狩りが横行した当時、魔女と疑われた人や魔女の手下とされた黒猫を次々と処刑した罪を忘れないための祭りだとか。
今では、ネコは幸運をもたらすものとして、ネコのメーキャップをしたり、大いに盛り上がるのだ。

車で西に2時間の山間に、世界一小さい街、おとぎの国デュルビュイがある。
中世の面影濃い、灰色の石造りの建物が軒を並べ、タイムスリップしたかのようなところ。
ファンシーな雑貨を置く店など、特に女性にとっては魅力満載。
ここは、アルデンヌ地方といって、イノシシ料理が有名。
「アルデンヌのイノシシ」の名を持つレストランでは、名物の”骨付きイノシシのステーキ””イノシシの生ハム”を食べられるとのこと。
イノシシを食べたことはないが、最近我が家の近くでもイノシシ出没の噂を聞いていた。
家人の知り合いの猟友会の人が言うには、イノシシはとても美味しいらしい。
運良くイノシシを仕留められたなら、そのイノシシの肉はあっという間に人々の胃袋に納まってしまうという。
しっかりとした肉質に、くどくない脂身が丁度よくのって、脂が苦手な人も難なく食べられるそうだ。
それを思うと、このアルデンヌのイノシシ、ぜひ味わってみたい。

ベルギーは、海の幸山の幸に恵まれ、自然も豊かで、とてもすばらしいところ。
華やかさは、隣国に劣るかもしれないけれど、人が心豊かに暮らせそうな気がする。
過去の上に未来を築く心得がなっているのだとも思うのだが、さてそれは”隣の芝生は青い”だけなのか、どうなのだろうか。