rock_et_nothing

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納豆の海外進出

2015-01-23 15:44:57 | 食べ物たち
「粘りを抑えた納豆を、フランスで開催される海外の食の見本市へ出品して市場開拓の可能性を探る試み。」と、今日のニュースで流れていた。
食生活の変化と少子高齢化の波を受けて、納豆の需要が落ち込んでいるための荒業と思えた。
たしかに、腐ったさまを表す粘りは諸外国では歓迎されない食感だ。
それを極力少なくできれば見た目のハードルは下がるけれども、くさい臭いはどうなのだろう。
本格的な納豆からすれば、今の納豆のにおいはかなり薄くなっている。
食べなれた人にとって、無臭とすら勘違いしてしまうほどだから。
でも、納豆を食べた容器を捨てたごみ容れからは、においの不意打ちがしばしばある経験上、やっぱりくさい物はくさい。
けれど、健康志向が高まっている昨今、納豆のシンプルな製法、発酵食品の効能、食の歴史の長さなどをアピールしたなら、頭脳で食べるナチュラリストには受け入れられそうな気がする。
また、遺伝子組み換えでない大豆を日本国産有機栽培し、その豆の大きさなどの種類も取り揃えて大豆にこだわること、製造工程の衛生面、善玉菌としての納豆菌の効果を事細かに説明など、売りにできそうだ。
そうそう、ベジタリアンにとっての優良なたんぱく質源としても、市場開拓できるだろう。
納豆は、冷凍保存もできる優れものだから、日本で生産し輸出品としていけるものでもある。
くさい物は、慣れるとおいしく思える珍味の証、以外や納豆の海外進出、定着も夢物語ではないかもしれない。
しかし食に関して保守的な層の切り崩しはかなり手ごわそうだから、都市部のいわゆる革新的インテリとベジタリアンあたりの購買層しか見込めないことと、納豆を何と合わせて食べたらいいものか提案しにくいところだ。
なんとも、漢方薬の類か、天然サプリメントの一種といった立ち居地になりそうな不安要素を排除しきれない納豆である。
ともあれ、納豆の海外進出、蔭ながら応援しようと思っている。