とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

師走初日です

2006年12月01日 | Weblog
目黒区では6月~11月まで”区ガン検診”を行っておりました。
”区ガン検診”は、普段はそうそう婦人科に足を運ばない方も、年に1回または2年に1回くらいの割合で訪れて下さいます。
ガン検診のみではなく、普段はそうそう検査をしていない卵巣なども検査するべく超音波検査をお受けになられて、子宮筋腫を発見したり・卵巣のう腫を発見したりする方もいらっしゃいます。
その”区ガン検診”も終わり、今日は婦人科で一番多く遭遇する”膣炎”というものについて書かせて頂きます。

”膣炎”といっても、さまざまな症状があります。
潔癖なくらいに清潔にしているのに、よく”膣炎”で悩まされているという方もいらっしゃいます。

原因はさまざまですが、抵抗力が落ちている時や疲れがたまりストレスフルな状態が続いている時などに起こりやすくなります。

膣には自浄作用というものがあります。デーデルライン桿菌という常在の乳酸菌が膣内を弱酸性に保ちます。
それが、細菌や真菌の増殖を防ぎ、膣を健康に保ちます。
エストロゲンという女性ホルモンも膣を健康に保ちます。

”膣炎”の種類をザッと分けると、「細菌性膣炎」「カンジダ膣炎」「トリコモナス膣炎」「萎縮性膣炎」というものがあります。
それらの症状にあわせたお薬をお出ししますが、お薬だけできちんと治る方の方が少ないです。
慢性化しないように、きちんと治すために膣洗浄をしてお薬をしっかりと奥に入れていく処置を数回続けていく必要のある方もいます。
非常に不快な病気ですから、治す覚悟を決めてしっかりと治しておきましょう。

先日、細菌性膣炎を起こして来院された患者さんが、「薬を入れるのが痛いから、処方してもらった薬は使っていない。」と仰り、院長が「放っておいて良い病気ではないから、自分で薬を使用出来ないのなら、洗浄と薬に通いましょう。」と伝えたところ「忙しいから通えないし、薬も痛いから使いたくない。」と言い残して怒って出て行かれました。
時々いらっしゃいます、勝手にイライラしたままやってこられて、その怒りをぶつけて帰って行かれるような方・・・。
まぁ、ここで怒りをぶつけて帰られてスッキリ出来るのだとしたら、それもその患者さんにとってのストレス解消にとって良し!と思わないといけないのだと思います。

しかし・・・、一円を馬鹿にすると一円に泣く!じゃないですけれども、”膣炎”をあなどっていたら”膣炎”に泣く事になると思います。
自分で治す気がなかったら誰が治してくれるのでしょうか???
病気は、医者が治すものではなく、医者と共に自分自身が治していくものだと思います。
治していこうという素直な気持ちを持って、治せる時にきちんと素直に治しておきましょう。
ーby事務長ー
コメント
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