大橋むつおのブログ

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高校ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評・93『マイティーソー2』

2016-11-14 06:41:57 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評・93
『マイティーソー2』


この春(2016年4月)に逝ってしまった滝川浩一君を偲びつつ


これは悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に身内に流している映画評ですが、もったいないので転載したものです。


今や説明不要のマーベルコミック実写版です。

 先週末公開、アメリカではスタートからダントツのブッチギリ1位でしたが、我が祖国におきましては“永遠の0”がなんと7週連続一位でございました。大方予測としては“抱きしめたい”に座を譲ると見ていましたが、実際は動員に5万人差を付けて“0”が貫禄1位でした。
 ちなみに、永遠の0-29.6万人、抱きしめたい24.6万人でした。続く3位が“ウルフ オブ ウォールストリート”14.6万人、4位に漸く“マイティーソー2”14.4万人でした(興収は3Dがある分ソーの方が若干多い)。 “ウルフ~”と同じくオスカー候補で大本命の“アメリカンハッスル”は初登場10位……動員5万人か、それ以下……嗚呼。
 
 ま、データはその位にして本作であります。さすがに“アベンジャーズ”以降主演のヘムズワースの無茶人気振りに後押しされて、前作とは金のかけ方が段違い。本国だけで充分回収して、世界興行益は丸儲け。実際、海外でもヒットしているようで、公開第一週で1位をとれなかったのは日本くらいじゃないんかな。どうも日本じゃアメリカ製のファンタジー/SFの受けが悪い状況が続いていますなぁ~。
 “ソー”のシリーズがマーベルコミックの中にどれだけ有るのかは知りませんが、今回のお話は、もしかするとアスガルドより古いかも知れない“ダークエルフ”との闘い。宇宙を暗黒に戻そうとする勢力にソーが挑む。恋人ジェーンが巻き込まれ、オーディンからは直接対決を禁じられて、ソーは裏切り者として捕らえられている弟ロキと手を結ぶ。さて、ロキは黙ってソーに協力するのか、またしても裏切るのか?……というのが見所の一つ。 宇宙の原始から存在する巨大エネルギーにいかに立ち向かうかが二つ目の注目ポイント。
 ストーリー構成の是非には突っ込みますまい。「アメコミやなぁ~」と感じたとだけ申し上げときます。 話も、ここまで来ると、もう「リアルがど~した こ~した」と突っ込むのも野暮ってもんで、エヘラエヘラと楽しむ以外に見方は有馬線。その意味、観客を楽しませようというサービス精神に溢れています。どうか気楽にお楽しみ下さいませよ。
 マーベルがディズニーに買収されて以来、徐々に積み上げて来たヒーロー映画は“アベンジャーズ”で花開き、現在アベンジャーズ2に向かって作戦進行中、本作の次は“キャプテンアメリカ2”と新キャラクターが待機中。狙いは、ずっと先まで企画されているようで、ソーの3も すでにお約束されとります。
 アベンジャーズは80年台にあった“BAND AID”から始まったエチオピア救済のミュージシャンチャリティーと同じ効果を果たしています。AIDそのものは純粋にチャリティーでしたが、それまでポップス/ロックのミュージックシーンに関心の無かった層を巻き込み、参加したミュージシャンは全員大スターになり、90年台始めまで一大ミュージックマーケットを作り上げました。
 マーベル系の実写版は過去にも有りましたが、社会現象的ヒットはおろか、コケる作品も珍しくはありませんでした。これがアベンジャーズ以降、一定のヒットが約束されるようになったので、今や やりたい放題になっています。まさにアメリカン・マーケットリサーチの勝利ですね。
 比べて、DC系が“バットマン”以外 大苦戦なのが以外ってか 面白い所。まぁ、これにはアメリカン気質や、アメリカが世界の中でどんなポジションにあるかが微妙に絡んでいると考えるのでありますが…今回は置いときましょう。まだまだ この類の作品はドンドン作られますから、いずれ何かの作品で持論ぶち上げます。乞う、ご期待。アハハハ〓〓
 さて、このマーベル・サーガとも言える作品群は、目の前の一本だけを見ても楽しめる映画に作ってありますが、やはりシリーズ全体を見通さないと20%方解らない仕組みにも成っています。一本公開ごとに他作品のビデオやコミックの売り上げも見込む……ディズニー商法の真骨頂です。分かっていても、そこに乗るか降りるかは…自己責任っちゅう事で、当方は一切関知いたしません。そこんとこ、夜露師苦~〓
コメント
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