久しぶりに貸し農園の畑(わが家のすぐ東)に行き、モロヘイヤ、
シシトウガラシ、ミョウガ、鹿ヶ谷(ししがたに)カボチャ(1つだけ)
を収穫しました。
いずれも量はわずかですが、収穫するのは楽しみなものです。
引き続き今日も、四国遍路道ある記です。
第10日 2004年2月29日(日) 雨後晴
<25番津照寺~26番金剛頂寺>
=痛む右膝をかばいながら=
前夜半から風が強まり、激しく室戸荘の雨戸をゆらした。5時50分
に起床、朝になっても風は治まらず、岬の波が白く砕け散るのが
見える。
6時30分朝食、午前中に雨は上がる予報だが、まだ風が強く、
出ようとしたら雨も強まった。雨具で完全装備して7時15分に出発、
でも、横なぐりの雨でたちまち靴の中まで濡れる。
前方もよく見られないが、海は白い波しぶきが上がり、海鳴りが
ゴーゴーとほえている。
しかし、間もなく風は弱まり雨も小降りになり、室戸漁港付近では雨
は止んだ。水産高の先で旧道に入る。「昭和9年海嘯襲来地点」という
標石があった。何のことだろうか。
後で広辞苑を引いたら、海嘯(かいしょう)とは「満潮が河川を遡る
際に、前面が垂直の壁となって、激しく波立ちながら進行する現象」
とあった。
いったん国道55五号と交差し、間もなく25番津照寺(しんしょうじ)。
また雨が降ってきた。

大師堂は納経所の横だが、本堂は急な石段の上である。

本堂には、昨日会った3人の若い女性歩き遍路と男性の歩き遍路
1人がいた。
下りが右膝に利いて痛い。寺の前に薬局があったので、インサイド
テープという関節痛の貼り薬を購入する。店の薬剤師さんからは、
「一日休めば治る」と言われた。
室津の町並みを抜け、国道55号と再交差して、山側の旧道を進む。
国道に出て間もなくT字路を北に入り、山すその集落から山道のへんろ
道を上がる。
狭い道で、ぬれた木々の間をかき分けて上がるところもある。26番
金剛頂寺(こんごうちょうじ)は、汗をかいて上った山の中腹にあった。

山門に大きなわらじが奉納されている。立派な鐘楼もあったので、
久しぶりに鐘をついた。
納経所にいた例の若い3人の女性は、東京、千葉の人で、高知県
内の区切り打ちとのこと。納経所の人に道を聞いていたので一緒に
教えてもらう。
教えに従い山門まで戻らず、納経所の横から西に出た。しばらくは
少年自然の家に向かって上がり、標識に従い「農免道路」に入る。
2車線の道が、ゆるやかな上り下りを繰り返して畑や林の間を抜け
ている。車も少ないので歩きやすい。
谷間にかかるくらみ橋からは、谷を下った海の白波が見える。
10時半、雨は上がった。傍士(ぼうじ)集落に向かって下り始めたが、
傾斜がややきつくなり右膝が痛い。
行く手眼下に、吉良川(きらがわ)の家並みや白波の立つ海が見えて
きた。

傍士で国道55号に出たが、すぐ旧道に入り、吉良川の家並みへ。
伝統的な建造物が9戸ほどあり、その説明板が立っていた。

いずれも土蔵ふうの造り、この町は昔は木材の産地だったとか。
歩いていた人に食堂があるか聞いたが無いという。スーパーを教え
てくれたので、その店で弁当とパンを買い、その先の大きな忠霊塔の
ある公園で昼食にした。
間もなく国道55号に出て、立石海岸の保安林沿いの歩道を進む。
薄日が出てきて、やがて青空が広がり、暖かくなってきた。
舟場で旧道へ。羽根病院前バス停で休憩。この辺のバス停には皆、
屋根があり、腰掛けて休めるので歩き遍路にとってはありがたい。
羽根の町並みが終わる市民会館の先で市営住宅団地を抜け、中山
峠越えのへんろ道に入った。暑くなりなんだか眠い。
2度車道を横切り、上り下りを2、3度繰り返す。棚田にレンゲがいっ
ぱい咲き、羽根の町並みの展望が開けてきた。

台地上の田んぼに沿ったへんろ道は、やわらかな草に覆われ気持ち
よい。

台地上の小集落を抜け、海に向かっての下りとなる。これが右膝に
痛く、折り畳み杖を頼りに加領郷までゆっくりと下った。
国道55号に出ると、「弘法大師霊石」と刻まれた大きな石碑が立って
いた。白波の寄せる海岸を眺めながら進む。

杉材が一杯並ぶ奈半利(なはり)材木共販所を過ぎ、ゆるやかな峠を
越えて奈半利の町並みへ。Aコープ奈半利の先から右手の家並みに入り、
16時40分、山本旅館に着いた。
古くからの旅館のようだが、部屋、トイレ、洗面所、風呂などみな
新しくてきれい。おかみさんも気さくで、よい宿だ。

夕食はカツオのたたき、ウナギの蒲焼きなど、郷土料理をおいしく
頂いた。
洗濯機も使わせてもらい、今日の客は私1人だけというので、部屋
も2間貸し切り。洗濯物も部屋一杯に干せた。
夕食中、飛び込みの歩き遍路から電話があり、あとから着いた。
〈コースタイム〉室戸荘7:15ー室戸漁港7:50ー室戸水産高先(旧道
へ)8:10ー25番津照寺8:32~57ー26番金剛頂寺10:01~33ー傍士
(R55へ)11:50ー忠霊等のある公園(昼食)12:12~52ーー羽根病院前
バス停14:04~11ー中山峠へのへんろ道へ14:30ー加領郷東口BS
15:15ー山本旅館16:40
(距離 30km、歩行地 室戸市、奈半利町、歩数 50,600)
シシトウガラシ、ミョウガ、鹿ヶ谷(ししがたに)カボチャ(1つだけ)
を収穫しました。
いずれも量はわずかですが、収穫するのは楽しみなものです。
引き続き今日も、四国遍路道ある記です。
第10日 2004年2月29日(日) 雨後晴
<25番津照寺~26番金剛頂寺>
=痛む右膝をかばいながら=
前夜半から風が強まり、激しく室戸荘の雨戸をゆらした。5時50分
に起床、朝になっても風は治まらず、岬の波が白く砕け散るのが
見える。
6時30分朝食、午前中に雨は上がる予報だが、まだ風が強く、
出ようとしたら雨も強まった。雨具で完全装備して7時15分に出発、
でも、横なぐりの雨でたちまち靴の中まで濡れる。
前方もよく見られないが、海は白い波しぶきが上がり、海鳴りが
ゴーゴーとほえている。
しかし、間もなく風は弱まり雨も小降りになり、室戸漁港付近では雨
は止んだ。水産高の先で旧道に入る。「昭和9年海嘯襲来地点」という
標石があった。何のことだろうか。
後で広辞苑を引いたら、海嘯(かいしょう)とは「満潮が河川を遡る
際に、前面が垂直の壁となって、激しく波立ちながら進行する現象」
とあった。
いったん国道55五号と交差し、間もなく25番津照寺(しんしょうじ)。
また雨が降ってきた。

大師堂は納経所の横だが、本堂は急な石段の上である。

本堂には、昨日会った3人の若い女性歩き遍路と男性の歩き遍路
1人がいた。
下りが右膝に利いて痛い。寺の前に薬局があったので、インサイド
テープという関節痛の貼り薬を購入する。店の薬剤師さんからは、
「一日休めば治る」と言われた。
室津の町並みを抜け、国道55号と再交差して、山側の旧道を進む。
国道に出て間もなくT字路を北に入り、山すその集落から山道のへんろ
道を上がる。
狭い道で、ぬれた木々の間をかき分けて上がるところもある。26番
金剛頂寺(こんごうちょうじ)は、汗をかいて上った山の中腹にあった。

山門に大きなわらじが奉納されている。立派な鐘楼もあったので、
久しぶりに鐘をついた。
納経所にいた例の若い3人の女性は、東京、千葉の人で、高知県
内の区切り打ちとのこと。納経所の人に道を聞いていたので一緒に
教えてもらう。
教えに従い山門まで戻らず、納経所の横から西に出た。しばらくは
少年自然の家に向かって上がり、標識に従い「農免道路」に入る。
2車線の道が、ゆるやかな上り下りを繰り返して畑や林の間を抜け
ている。車も少ないので歩きやすい。
谷間にかかるくらみ橋からは、谷を下った海の白波が見える。
10時半、雨は上がった。傍士(ぼうじ)集落に向かって下り始めたが、
傾斜がややきつくなり右膝が痛い。
行く手眼下に、吉良川(きらがわ)の家並みや白波の立つ海が見えて
きた。

傍士で国道55号に出たが、すぐ旧道に入り、吉良川の家並みへ。
伝統的な建造物が9戸ほどあり、その説明板が立っていた。

いずれも土蔵ふうの造り、この町は昔は木材の産地だったとか。
歩いていた人に食堂があるか聞いたが無いという。スーパーを教え
てくれたので、その店で弁当とパンを買い、その先の大きな忠霊塔の
ある公園で昼食にした。
間もなく国道55号に出て、立石海岸の保安林沿いの歩道を進む。
薄日が出てきて、やがて青空が広がり、暖かくなってきた。
舟場で旧道へ。羽根病院前バス停で休憩。この辺のバス停には皆、
屋根があり、腰掛けて休めるので歩き遍路にとってはありがたい。
羽根の町並みが終わる市民会館の先で市営住宅団地を抜け、中山
峠越えのへんろ道に入った。暑くなりなんだか眠い。
2度車道を横切り、上り下りを2、3度繰り返す。棚田にレンゲがいっ
ぱい咲き、羽根の町並みの展望が開けてきた。

台地上の田んぼに沿ったへんろ道は、やわらかな草に覆われ気持ち
よい。

台地上の小集落を抜け、海に向かっての下りとなる。これが右膝に
痛く、折り畳み杖を頼りに加領郷までゆっくりと下った。
国道55号に出ると、「弘法大師霊石」と刻まれた大きな石碑が立って
いた。白波の寄せる海岸を眺めながら進む。

杉材が一杯並ぶ奈半利(なはり)材木共販所を過ぎ、ゆるやかな峠を
越えて奈半利の町並みへ。Aコープ奈半利の先から右手の家並みに入り、
16時40分、山本旅館に着いた。
古くからの旅館のようだが、部屋、トイレ、洗面所、風呂などみな
新しくてきれい。おかみさんも気さくで、よい宿だ。

夕食はカツオのたたき、ウナギの蒲焼きなど、郷土料理をおいしく
頂いた。
洗濯機も使わせてもらい、今日の客は私1人だけというので、部屋
も2間貸し切り。洗濯物も部屋一杯に干せた。
夕食中、飛び込みの歩き遍路から電話があり、あとから着いた。
〈コースタイム〉室戸荘7:15ー室戸漁港7:50ー室戸水産高先(旧道
へ)8:10ー25番津照寺8:32~57ー26番金剛頂寺10:01~33ー傍士
(R55へ)11:50ー忠霊等のある公園(昼食)12:12~52ーー羽根病院前
バス停14:04~11ー中山峠へのへんろ道へ14:30ー加領郷東口BS
15:15ー山本旅館16:40
(距離 30km、歩行地 室戸市、奈半利町、歩数 50,600)