第2日 2004年2月21日(土) 晴 <6番安楽寺~11番藤井寺>
=吉野川の沈下橋を渡る=
朝食に合わせて携帯のアラームをセットしたが鳴らず、6時25分に
起床、6時30分朝食が10分遅れで食堂へ。間もなく朝日が上がった。
7時28分出発。冷たくて吐く息が白く、気持ちが引き締まる。鍛冶
屋原の松島神社前の大ケヤキにヤドリギがたくさんあった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/ff/8f8e7a87b8d33ef83cec652903b6ff0a.jpg)
宿から2kmほどで6番安楽寺に着く。大きな宿坊があり、温泉付き
だという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/71/b05011d7a1d53ec120ca8033ad81ad71.jpg)
本堂の木彫がみごと。立派な多宝塔もある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/45/660aded157f3d47dba04707b5f895ac9.jpg)
寺周辺の角田やその先の集落で、立派な鬼瓦が上がっている家が
多いことに気づく。
古式ゆかしい熊野神社の先に、7番十楽寺があった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/02/e967e998413c450d14b6a719f5f02d30.jpg)
竜宮のような山門、寺は台地の中腹にあり、大きくて新しい戦没者
慰霊碑が立っていた。
徳島自動車道の南を平行するへんろ道を進み、枯れアシがいっぱい
の宮川内谷川を越える。
上藤原に、台座に「延命尊」と彫られた、屋根付きのりっぱなお地蔵
さんがあった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/52/caf3f40ba1bfd4020168013cdd377414.jpg)
山分集落の小さな店で、昼食用にパンとサンドイッチを仕入れ、ビン
牛乳を飲んだ。
自動車道の北に出て、山すその8番熊谷寺へ。四国最大という重厚
な仁王門をくぐる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/36/ff5322786bb89e7c769c6066185b2571.jpg)
県文化財で安永3年(1774)建立と記されていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/22/c13cefe3d5ea8dd870ea780be3bc9767.jpg)
暑くなったので本堂への坂道を前に1枚脱ぐ。古い多宝塔横から
奉納石の並ぶ参道と石段を上がって本堂と大師堂に詣でる。
大師堂からは展望が良く、吉野川流域が逆行に光り輝いて見える。
自動車道の南はナノハナの花咲く田園の道、剣山だろうか、南西
はるかに高い山が見える。
広々とした田んぼの中を進んで九番法輪寺へ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/dd/6535a493b584bb98ebfd668a056bb219.jpg)
山門に大わらじが奉納されている。本堂と大師堂は並び、門前に
草餅を売る店があった。
へんろ道は西に向かう。成当の円光寺前に番外霊場・小豆洗大師の
小さなお堂があったので参拝して通過する。
秋月城跡付近で逆打ちの遍路と会った。逆打ちとは、88番から1番
に向けて逆コースを歩く遍路のこと。私は、順打ちである。
今年はうるう年なので逆打ちの遍路が多いのだという。
徳島自動車道切幡トンネルの西側を上がった山間の杉木立の奥に、
10番切幡寺があった。
本堂へは長い急な石段を上がる。さらに奥に国重文の大塔がある。
徳川2代将軍秀忠が大阪・住吉大社に寄進したものを移築したのだ
という。
大塔の前からは、吉野川流域の畑やビニールハウスなどがよく見
える。
参拝を終え、本堂に上がる前にお茶の接待をしてもらった土産物
店の奥さんに聞き、そばの神社の草の広場で昼食をする。
シートを敷いて靴と靴下を脱ぎ、食事後、足の裏などをストレッチ。
これは昨年と一昨年、中山道や熊野古道を歩いたとき、Nさんから
教わったもの。その後も、昼食時や入浴の時に続けた。
切幡集落から吉野川に向かって田園地帯を南南東に進む。オオイヌ
ノフグリやナズナが咲き、菜の花がいっぱい。もうレンゲも咲き出して
いる。
やや強まった南風にあおられて、菅笠の笠と中の輪をつなぐ糸3本
のうち1本が切れた。
国道237号交差点近くの無人スタンドに、遍路用の11番~12番の
コース地図が置いてあった。
カラーで見やすいのだが、普通の地図と同様、北を上にしたもの。
順打ちの遍路がほとんどなのだから、順路にあわせて北から南向けに
編集して欲しいものだ。
四国三郎と呼ぶ四国一の大河、吉野川は、川筋が2本になっていて、
中間は広い畑作地帯。
キャベツ畑の上でヒバリが鳴く。気温が上がり日陰が無いので暑い。
ご夫妻の歩き遍路を追い抜き、二つの流れをコンクリート製の冠水橋
で渡った。
二つとも狭いので、車が来るとよけなければない。
二つ目の橋、川島橋を渡った堤防上に、へんろ小屋があったので
小休止。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/48/c99b6ec4f050c6da3c5dbeb935a6501c.jpg)
狭いが、野宿の遍路さんが宿泊できるようになっている。
近くの城山付近の流れには小魚がいっぱい。JR徳島線をくぐり国道
192号を越えてへんろ道を進む。
背中のザックが重く感じるようになり、右肩がこってきた。
敷地集落に入り、建物や庭のみごとな旧家・須見邸横を通過し、
11番藤井寺に着く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/25/a7940c423dc48ab2a584b1476a5fbe22.jpg)
山門を入った右手に、寺の名の由来となった樹齢500年の藤棚が
あった。本堂はふところ深い山を背後に立ち、四国遍路第一の難所、
へんろころがしの入り口である。
そばの旅館に泊まりたかったが、団体で満室。2.5kmほど北、
鴨島駅に近いさくら旅館に入る。
旅館で荷を整理していたら、時計のベルトが切れた。近くに時計店
があると聞き、閉店間際に駆け込んで修理してもらう。
夕食の食堂に集まったのはいずれも歩き遍路数人。同じテーブルは、
吉野川近くで追い抜いた静岡市清水のYご夫妻と、新潟県長岡市のK
さんだった。
夕食後、洗濯機を借りて洗濯。明日のへんろころがしに備え、不要
荷物を家に返送することにしたが、減った荷物はたった1㎏。風に
あおられた菅笠の補修もする。
〈コースタイム〉寿食堂7:28ー6番安楽寺7:50~8:13ー7番十楽寺8:30
~55ー8番熊谷寺10:00~25ー9番法輪寺10:55~11:15ー10番切幡寺
(昼食)12:03~45ー川島橋南詰休憩所14:20~26ー11番藤井寺15:19~
45ーさくら旅館16:25
(距離 23km、歩行地 上板町、土成町、市場町、川島町、鴨島町、
歩数 43,900)
=吉野川の沈下橋を渡る=
朝食に合わせて携帯のアラームをセットしたが鳴らず、6時25分に
起床、6時30分朝食が10分遅れで食堂へ。間もなく朝日が上がった。
7時28分出発。冷たくて吐く息が白く、気持ちが引き締まる。鍛冶
屋原の松島神社前の大ケヤキにヤドリギがたくさんあった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/ff/8f8e7a87b8d33ef83cec652903b6ff0a.jpg)
宿から2kmほどで6番安楽寺に着く。大きな宿坊があり、温泉付き
だという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/71/b05011d7a1d53ec120ca8033ad81ad71.jpg)
本堂の木彫がみごと。立派な多宝塔もある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/45/660aded157f3d47dba04707b5f895ac9.jpg)
寺周辺の角田やその先の集落で、立派な鬼瓦が上がっている家が
多いことに気づく。
古式ゆかしい熊野神社の先に、7番十楽寺があった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/02/e967e998413c450d14b6a719f5f02d30.jpg)
竜宮のような山門、寺は台地の中腹にあり、大きくて新しい戦没者
慰霊碑が立っていた。
徳島自動車道の南を平行するへんろ道を進み、枯れアシがいっぱい
の宮川内谷川を越える。
上藤原に、台座に「延命尊」と彫られた、屋根付きのりっぱなお地蔵
さんがあった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/52/caf3f40ba1bfd4020168013cdd377414.jpg)
山分集落の小さな店で、昼食用にパンとサンドイッチを仕入れ、ビン
牛乳を飲んだ。
自動車道の北に出て、山すその8番熊谷寺へ。四国最大という重厚
な仁王門をくぐる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/36/ff5322786bb89e7c769c6066185b2571.jpg)
県文化財で安永3年(1774)建立と記されていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/22/c13cefe3d5ea8dd870ea780be3bc9767.jpg)
暑くなったので本堂への坂道を前に1枚脱ぐ。古い多宝塔横から
奉納石の並ぶ参道と石段を上がって本堂と大師堂に詣でる。
大師堂からは展望が良く、吉野川流域が逆行に光り輝いて見える。
自動車道の南はナノハナの花咲く田園の道、剣山だろうか、南西
はるかに高い山が見える。
広々とした田んぼの中を進んで九番法輪寺へ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/dd/6535a493b584bb98ebfd668a056bb219.jpg)
山門に大わらじが奉納されている。本堂と大師堂は並び、門前に
草餅を売る店があった。
へんろ道は西に向かう。成当の円光寺前に番外霊場・小豆洗大師の
小さなお堂があったので参拝して通過する。
秋月城跡付近で逆打ちの遍路と会った。逆打ちとは、88番から1番
に向けて逆コースを歩く遍路のこと。私は、順打ちである。
今年はうるう年なので逆打ちの遍路が多いのだという。
徳島自動車道切幡トンネルの西側を上がった山間の杉木立の奥に、
10番切幡寺があった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/e2/800c4aeb0f494f49a3b5a31636ad7eda.jpg)
本堂へは長い急な石段を上がる。さらに奥に国重文の大塔がある。
徳川2代将軍秀忠が大阪・住吉大社に寄進したものを移築したのだ
という。
大塔の前からは、吉野川流域の畑やビニールハウスなどがよく見
える。
参拝を終え、本堂に上がる前にお茶の接待をしてもらった土産物
店の奥さんに聞き、そばの神社の草の広場で昼食をする。
シートを敷いて靴と靴下を脱ぎ、食事後、足の裏などをストレッチ。
これは昨年と一昨年、中山道や熊野古道を歩いたとき、Nさんから
教わったもの。その後も、昼食時や入浴の時に続けた。
切幡集落から吉野川に向かって田園地帯を南南東に進む。オオイヌ
ノフグリやナズナが咲き、菜の花がいっぱい。もうレンゲも咲き出して
いる。
やや強まった南風にあおられて、菅笠の笠と中の輪をつなぐ糸3本
のうち1本が切れた。
国道237号交差点近くの無人スタンドに、遍路用の11番~12番の
コース地図が置いてあった。
カラーで見やすいのだが、普通の地図と同様、北を上にしたもの。
順打ちの遍路がほとんどなのだから、順路にあわせて北から南向けに
編集して欲しいものだ。
四国三郎と呼ぶ四国一の大河、吉野川は、川筋が2本になっていて、
中間は広い畑作地帯。
キャベツ畑の上でヒバリが鳴く。気温が上がり日陰が無いので暑い。
ご夫妻の歩き遍路を追い抜き、二つの流れをコンクリート製の冠水橋
で渡った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/b8/cc11e7c4a9561a0794a84379916b7b60.jpg)
二つとも狭いので、車が来るとよけなければない。
二つ目の橋、川島橋を渡った堤防上に、へんろ小屋があったので
小休止。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/48/c99b6ec4f050c6da3c5dbeb935a6501c.jpg)
狭いが、野宿の遍路さんが宿泊できるようになっている。
近くの城山付近の流れには小魚がいっぱい。JR徳島線をくぐり国道
192号を越えてへんろ道を進む。
背中のザックが重く感じるようになり、右肩がこってきた。
敷地集落に入り、建物や庭のみごとな旧家・須見邸横を通過し、
11番藤井寺に着く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/25/a7940c423dc48ab2a584b1476a5fbe22.jpg)
山門を入った右手に、寺の名の由来となった樹齢500年の藤棚が
あった。本堂はふところ深い山を背後に立ち、四国遍路第一の難所、
へんろころがしの入り口である。
そばの旅館に泊まりたかったが、団体で満室。2.5kmほど北、
鴨島駅に近いさくら旅館に入る。
旅館で荷を整理していたら、時計のベルトが切れた。近くに時計店
があると聞き、閉店間際に駆け込んで修理してもらう。
夕食の食堂に集まったのはいずれも歩き遍路数人。同じテーブルは、
吉野川近くで追い抜いた静岡市清水のYご夫妻と、新潟県長岡市のK
さんだった。
夕食後、洗濯機を借りて洗濯。明日のへんろころがしに備え、不要
荷物を家に返送することにしたが、減った荷物はたった1㎏。風に
あおられた菅笠の補修もする。
〈コースタイム〉寿食堂7:28ー6番安楽寺7:50~8:13ー7番十楽寺8:30
~55ー8番熊谷寺10:00~25ー9番法輪寺10:55~11:15ー10番切幡寺
(昼食)12:03~45ー川島橋南詰休憩所14:20~26ー11番藤井寺15:19~
45ーさくら旅館16:25
(距離 23km、歩行地 上板町、土成町、市場町、川島町、鴨島町、
歩数 43,900)