今日も、昨日の朝日新聞記事に関連した話です。
昨日(7月17日)の朝日新聞朝刊「Do科学」コーナーに、
『宇宙のロマン実感』という記事が出ていました。
夏休みに家族で科学を楽しむ旅に出かけようということで、
宇宙をテーマにした2つのサイエンス・スポットが紹介されて
います。
その一つに、国立天文台野辺山観測所が取り上げられて
いました。
この観測所には、6月13日〈水〉朝、私たち「国際ウオーキ
ングトレイル実踏」中の4人が、コース途中に訪ねました。
その模様は、6月16日の当ブログもで取り上げていますが、
もう少し詳しく紹介します。
場所はJR小海線の野辺山駅から南へ約2km、標高1375
mのJR日本最高地点から東へ約1.5kmのところです。
下の地図で「国立天文台」と記された場所です。
正式名称は、国立天文台野辺山宇宙電波観測所と、野辺山
太陽電波観測所の2つの施設です。
これは、南側から見た広大な観測所の南東部です。
入口は、広い敷地の西側になっています。
これも南側から見た敷地の南西部。
八ヶ岳連峰の赤岳や横岳などの展望が素晴らしいところです。
西側の正門近くにある守衛所で記帳すれば、午前8時30分
~午後5時(年末年始休業)の間、自由に見学出来ます。
見学した6月13日(水)、入口付近には、レンゲツツジやライ
ラックが咲いていました。
入口に近いところには、直径10mのミリ波干渉計と呼ぶアン
テナが6台、移動台車に乗っていて、レールの上を移動して、
位置を変えて観測出来るようになっています。
レールは最大600m離れていて、直径約600mの巨大アンテナ
(視力60相当)に匹敵する解像力を実現しています。
ミリ波干渉計は、天体の細かい構造を詳しく調べるのに用い
られているそうです。
ミリ波干渉計の横を真っ直ぐ進むと、直径45mの巨大な
アンテナが空を向いていました。重量は約700トンです。
45m電波望遠鏡で、波長1mmから10mmの「ミリ波」と
呼ぶ電波を観測します。解像力は視力4に相当するとのこと。
大きな口径を生かして、天体からのかすかな電波信号を集
める能力に優れているようです。
そばの観測棟2階は展示室になっていて、ブラックホールや
多数の星間物質を発見した成果とか、古い観測機器などが展
示されていました。
展示室の外側テラスから見たミリ波干渉計のアンテナ群。
最初の写真の左側に並んでいる小さいアンテナ群は、電波
へリオグラフと呼ばれるもので、太陽を観測する専門の望遠
鏡です。
直径80cmのアンテナ84台を使い、直径500mの望遠鏡
に相当する解像力を実現しています。
つねに太陽の方角を向いて、ビデオカメラのように太陽の
活動をモニターし続けているとのことです。
それぞれの設備のそばには、説明用パネルが数枚並んで
いて、分かりやすく理解出来るようになっています。
見学時間は、およそ1時間でした。
野辺山宇宙電波観測所のWebは、下記をご覧下さい。
http://www.nro.nao.ac.jp/
ここだけわざわざ見学に行くのも…、という人は、すぐそばに
ある南牧村農村文化交流館「ベジタボール・ウィズ」も、訪ねて
みてはいかがでしょうか。
円形の建物には、グローブシアターと呼ぶ、ドーム型のシア
ターがあり、野辺山高原から見られるその日の夜の星空が、
ドーム型スクリーンで観覧できます。
上映開始時間は、10:30から16:00までの6回、上映時間
は20~30分です(大人200円、小中生200円)。
館内にはほかに、南牧村の産業・文化などの紹介をする映像
システムや、航空会社で使用していたフレイトシュミレーターで
南牧村を自由自在に飛ぶ体験をしたり、村の産物の直売コー
ナー、レストラン、南牧村図書館などが設けられています。
屋上は展望台になっていて、そばの野辺山宇宙電波観測所
はもとより、八ヶ岳連峰、奥秩父、野辺山高原などの雄大な
展望が楽しめます。
開館時間は9:00~17:00,5月~9月は休館日無し、10月
~4月は月曜と祝祭日の翌日休館です。
もう少し足を伸ばしたければ、近くの平沢登山口から、360度
の展望が楽しめる飯盛山(1643m)まで約50分です。
野辺山観光案内所のWebは、下記をご覧下さい。
http://www.ytg.janis.or.jp/~nobeyama/