四国遍路道から見る海シリーズも、今年2月からの後半に
入りました。後半でも、海岸に近いところはかなり歩くのです
が、海の見える場所は意外に少なかったのです。
後半5日目の2月22日(木)、松山市の北部、JR予讃線
堀江駅の先で、県道347号は海沿いに出ました。
この日は風もなく、波静かな海が広がります。
間もなく、愛媛の銘菓「一六タルト」と、活魚料理「海鮮北斗」
の大きな看板が立っています。
この歩道の突き当たりに見える、大きな瓦屋根の建物が、
海鮮北斗の店です。
歩き遍路をされた方は、この看板はよく覚えておられること
でしょう。
松山市北条(旧北条市)の中心街を抜け、番外霊場鎌大師
を過ぎ、浅海(あさなみ)の家並みを抜けて岬をまわります。
岬を抜けるトンネルは、JR予讃線です。
さらに海沿いに進み、菊間瓦の瓦製造所の並ぶ今治市菊間
(旧菊間町)や、番外霊場遍照院を過ぎました。
JR予讃線伊予亀岡駅の先、国道196号からの前方の眺め
です。
この日の宿は今治市大西町(旧大西町)。大西町の産業は
タオルと造船。港のドックに大型船舶が見えてきました。
2月23日(金)は、大西駅前の宿を出て、54番延命寺から
59番国分寺まで回り、今治市の東端に近い温泉地、湯ノ浦
にある公共の宿・今治湯ノ浦ハイツまで歩きました。
翌朝、湯ノ浦ハイツの部屋から見る瀬戸内海です。
その後10日ほどは、瀬戸内海に沿って東に向かいますが、
ほとんど海を見ることなく進みました。
遍路も終わりに近づいた3月6日(火)、高松市街地の東、屋島
山上の84番屋島寺にお参りし、東側の展望台に出ました。
眼下に、源平の合戦地・壇ノ浦が見下ろせます。左側が瀬戸内
海に伸びているのですが、住宅の密集地しているところも当時は
海だったようです。
対岸にそびえるピークは八栗山、この中腹が85番八栗寺です。
八栗寺に参拝して南に下り、志度湾沿いに東へ、86番志度寺
に向かいます。
志度の町並みに入る手前、琴平電鉄原駅近くからの瀬戸内海。
向こうに見えるのは、岡山県の山並みです。
翌3月7日(水)、女体山を越えて無事88番大窪寺に結願し、
大窪寺そばの民宿八十窪に泊まりました。
3月8日(木)、1番霊山寺へ向かい、愛媛・徳島県境の大坂峠
を目指します。
午後、愛媛県北東端の東かがわ市(旧引田町(ひけたちょう))
まで進み、大坂峠へのへんろ道にかかりました。
少し上がって振り返ると、引田の町並みが見えてきます。
大坂峠(380m)近くまで上がり、樹間から見下ろす瀬戸内海。
この日は、3番金泉寺に近い徳島県板野町の板野駅前泊、
翌日午前、1番霊山寺に戻りました。 (この項 完)