平安朝時代~の雅な人たち…
今日は春の香りがいっぱい漂っている、暖かい日です。風もなく穏やかな日で庭の草木が大きく伸びをしてます。
《春はあけぼの。やうやう白くなりゆくやまぎわは少し明かりて紫だちたる雲の細くたなびきたる》
大好きな「清少納言」です。
「春は曙の頃が良い。だんだんと白くなっていく山際が、少し明るくなり紫がかった雲が細くたなびいているのがよい。」
《久方の光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ》
「こんなにも日の光がふりそそいでいるのどかな春の日であるのに、どうして落ち着いた心もなく、花は散っていくのだろうか。」
「紀友則(きのとものり)」
百人一首にも出てくる紀友則が詠んだ和歌です。
もう一首…
《花さそう 嵐の庭の雪ならで ふりゆくものはわが身なりけり》
「(降っているのは)嵐が庭に散らしている花吹雪でなくて古っているのは 実は歳をとっていくわが身なのである。」
「入道前太政大臣」の和歌。
自分の身と照らし合わせ、諸々の思いが詰まってます。