『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

あなたの前で、グチグチ独り言を言ってる時、優しく頷いてくれる「お地蔵さん」

2016-04-02 13:27:09 | Weblog

      
             「お地蔵さん」

  あなた

 柔和なお顔の「お地蔵さん」

 あなたの前で、グチグチ独り言を言ってる時、優しく頷いてくれる

 「お地蔵さん」。

 あなたの初盆にリコが買ってきました。

 あなたの傍で「チンマリ」とすわっています。

 今日はあなたの「立ち日」です。

 四年十か月。

 あの年の四月は、とっても元気だったひと。

 人の「命」の儚さ…

 未だに、何故って、信じることが厭です。

 でも、刻は経ちました。

 

 お花を買いに行って来ました。

 さむい、風が冷たい。

 折角冬囲いを外してもらったのに…

 花木は驚いている様子。

 「タヌ」も寒さのせいか、瞳(め)を瞬いている…

 あなたが其方へ逝ってから、随分多くの人結界を越えて逝きました。

 寂しく・侘びしく、哀しいものです。

 

 『世の中は夢かうつつかうつつとも夢とも知らずありてなければ』

                 《詠み人知らず》

 通釈

 この世は夢なのか現実なのか。現実とも夢とも判別できない。

 在って無いのであるから。

 寒い日のまま、今日もおわりそうです。