『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

わたしまで”昏い雲”に包まれてしまいそう…

2014-05-24 15:51:40 | Weblog

      

         

     あなた

 今日は寒い日です。

 昨日庭の草むしりをしておいてよかった…身体がなんとなく”ギシギシ”って音をあげている。

 

 昨夜は何となく眠れず、考えなくても良い事がグルグルと頭のなかを、駆け巡り…

 そのまま朝になった感じ…頭の芯がズキンって…

 そんな頭を少しでも冷やそうと、庭にでてみましたが、やっぱりさむくって、早々に家の中に入りました。

 ”山躑躅”が満開…すごく可愛い。オレンジいろが鮮やかで眩しい感じ…

 

 庭は窓越しでしか、楽しめないみ・た・い・…ストーブを背にして。

 

        

    わが半生

 

 私は随分苦労して来た。

 それがどうした苦労であつたか、

 語らうなぞとはつゆさへ思はぬ。

 またその苦労が果して価値の

 あつたものかなかつたものか

 そんなことなぞ考へてもみぬ。

 

 とにかく私は苦労して来た。

 苦労して来たことであつた!

 そして、今、此処(ここ)、机の前の、

 自分を見出すばつかりだ。

 じつと手を出し眺めるほどの

 ことしか私は出来ないのだ。



          外(そと)では今宵(こよい)、木の葉がそよぐ。

          はるかな気持の、春の宵だ。

          そして私は、静かに死ぬる、

          坐つたまんまで、死んでゆくのだ。        中原 中也~歌集より

 

 繊細な歌人、中原 中也

 哀しい思いの多いひと、それ故読む者の心に沁みこんで…

 

 風が幾分穏やかになった様子…そして重い雲も少し明るくなって…

 でも、雲の色はやっぱり鈍くわたしまで、昏い雲に包まれてしまいそう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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