あなた
ついに”タヌ”は、自力で出てきました。
風もなく暖かい日… 石と石の間から小さな小さな芽がチョコンと顔を出しかかっている。
すごいな…あれはきっとサイネリヤ？だと思う。
あなたそちらで「違い違う！」って笑ってる？何時になったら覚えるのでしょう…
覚えられないうちに、あなたに出会ってしまうね…
雪の間から小さな花芽がみえる！やっぱりいいな…
これから暫らくのあいだ、あなたが喜ぶ季節…山へ車を走らせたいことでしょうね…
わたし、遠くへは行けないけど我が家の庭の写真をせっせと写しておくるから…
上手ではありません、でも一生懸命撮るから…
あなた、明日はカッタンの入学式！こんやは泊まってきます。
あなた
卯月のこえをきくと、さすがの大雪も気恥ずかしいとみえ、そっと消えていきます。
裏の生垣のオンコが見えてきました。
あなたが特に好きだった「白の白根アオイ」風のいたずらで葉っぱで顔をかくしてしまったけど、
あなた、それが可愛いと喜んでいたっけ…
雪を除けてやることは出来ないけど、雪の下の花たちに”ガンバレ・ガンバレ”…って応援してる。
この時期になると花たちの叫び声が…「ホンの一寸でいいから重い雪をどけて…」って。
今年もきっと廻り会える…またあなたへ写真おくるね…
今日は病院の日、暖かくて殆んど雪は消えていた。ハイヒールとは言わないけど、昔のように
”パッパッ”と歩けたらどんなに嬉しいか…
病院へいったら、わたしなんか倖せもっともっと大変なひとが沢山いるの、だからわたしもガンバル。
今日一日で庭の雪本当に少なくなりました。
明日はどの花木に合えるかな？
あなたも、楽しみでしょう…
あなた
一年十か月…これが早いのか？遅いのか？今のわたしは答えがだせない…
家の中にいると、春の陽ざしが眩しく暖かいので、光に誘われ外へ出てみた思ったより風がつめたい。
お花をいっぱい頂きました。
あなた嬉しい！…ウフッ嬉しいのはあなたではなく！わたしよね…
庭の雪のなかから、半分折れかかったツツジ、その隣は小さなシャクナゲ等など…少しずつ顔をだし
かけて、春の日を浴びようと曲がったままの姿でお日さまを見てる。
あなたが居たら、こんな無様な恰好はさせなかったね…
可哀想と思っても、わたしの力では手のさし伸べようがない「ゴメンネ！もう少しの辛抱よ」
シャクナゲの葉っぱがサヤサヤと風に靡いて…逆らえようがないもね。
あなた
逢いたくない！って言ったらウソになるけど…逢ってサヨナラしたらもっと淋しくなるから…
やっぱり逢わないほうがいいんだね…
あなた
春の陽が眩しいくらい…キラキラ輝いている。
今日新たな一歩踏み出した人…
まったく違う土地故、体に気を付け、持てる力で頑張って…無理はせずに。
新年度なのでお別れしたひと。でも逢おうと思えば逢えるひと。
あなた
どんな形でもお別れはやっぱり淋しいね…
レースのカーテン越しに入ってくる陽ざし…心の中まで滲みこんで！冷たく凍りついてるこころを
優しくとかしてくれる。
”もろともに あはれと思へ 山桜 花よりほかに 知る人もなし” 前大僧正行尊
あなた
わたしは、やっぱり倖せ者だと思います。
今日も一日暮らすことできました。
今夜は眠れるかな？…
