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地図から消えた東京遺産 (田中 聡)

2006-09-13 23:30:27 | 本と雑誌

Rokumeikan  図書館で書架を眺めていたとき「タイトル」に惹かれて借りてみました。

 江戸期から昭和にかけての東京の名所がテーマです。
 数多くの名所の中で、この本が取り上げたのは、今はもう取り壊されたり廃れてしまったりした「かつて名所」です。その名所(東京遺産)が脚光を浴びていたころの様子と今の姿を紹介したものです。

 具体的には、

  • 「1章 文明開化の歩き方」では、「浅草十二階(凌雲閣)」「鹿鳴館」「銀座煉瓦街」「築地・外国人居留地」
  • 「2章 教科書ではわからない東京、教えます」では、「日本橋・白木屋」「巣鴨プリズン」「日比谷・進駐軍接収施設」「新宿・ムーラン・ルージュ」「淀橋浄水場」「麻布・東京天文台」
  • 「3章 時代劇に出てくる名所に行きたい」では、「小石川養生所」「谷中・五重塔」「小塚原刑場」「小石川・切支丹屋敷」
  • 「4章 あの頃、彼らは若かった」では、「本郷・菊富士ホテル」「田端文士村」「池袋モンパルナス」
  • 「5章 遊郭という場所があった」では、「吉原」「玉の井」「州崎」

 以上、20の東京遺産について語られています。

 江戸期から昭和の時代までの「遺産」なので、「遺産」といってもまだまだ生々しいものです。
 どの名所も、その歴史が、そこに生きた人々の息吹とともに紹介されています。特に、「浅草十二階(凌雲閣)」や「吉原」に代表される浅草界隈は、往時の賑わいが髣髴とされました。

 いくつかの場所は結構職場の近辺だったりするので、興味深く読めました。

 エピローグでは、お台場の「臨海副都心」が取り上げられています。
 どうやらここは、早々と「遺産」の仲間入りをしてしまったようです。

名所探訪 地図から消えた東京遺産
価格:¥ 600(税込)
発売日:1999-01

コメント
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