先週の伊勢のおはらい町の内容の時、赤福氷の話をしました。お客さんがいっぱいで、食べてこなかったわけですが、夏の暑さがかき氷を恋しくさせます。この季節になると、街のあちらこちらで、氷の暖簾が靡(なび)いています。夏の集客率が落ちるたい焼き屋さんでも、かき氷を扱っているお店が沢山あります。暑さを癒してくれるかき氷ですが、ちょっとこだわって食べて見ることにしました。
夏といえば海という事で、関東で代表的な海岸といえば、神奈川県にある湘南海岸があげられます。海岸線には、オシャレなレストランやショップが並び、これから大変混みあるスポットです。その中の一つに、鵠沼海岸があります。藤沢駅から小田急江ノ島線に乗り鵠沼海岸駅で降りると、海岸駅というわりに目の前には海が無く、商店街と住宅街です。でもそこから数百メートル歩くと、ちゃんと太平洋が見えます。
その鵠沼海岸駅の住宅街の中に、ひっそりとかき氷屋さんが有るのです。このかき氷屋さん 埜庵 は、天然氷を使ったかき氷屋さんです。「天然氷といっても、ただのかき氷でしょう」と思われるでしょうが、それならばあえて取り上げる事などしません。鵠沼海岸駅からセブンイレブンの角を入ると、小さく揺れる氷の暖簾が目印の、カフェスタイルのお店です。そこでかき氷を注文するわけですが、その種類の多さにも驚きますが、独特なシロップにも驚かされます。下の埜庵のページをクリックすると、そのメニューが見れます。メニューだけ見ても、ただのかき氷屋さんではない事がわかります。どれにするか迷いながら、抹茶金時を注文しました。そうです、赤福氷のあの抹茶が、どうも脳裏からはなれないので、リベンジという事で抹茶金時になりました。
注文して数分後、天然氷の抹茶金時のかき氷がきました。そしてその色とボリュームに再度驚きです。なんでしょうこの濃い緑のかき氷は・・・・!確かに抹茶金時を注文しましたが、思っていたかき氷の様相ではありません。まるで緑色の絵の具をかけたみたいです。とにかくスプーンでその緑色した氷をすくい、口の中に入れて見ました。すると濃厚な抹茶の味が・・・そして氷が溶けると同時に、まろやかな抹茶の味が口の中に広がりました。そのうえ氷を口に入れた瞬間、かき氷を食べた時の刺々しさがなく、軟らかくスーッと溶けていきました。抹茶の氷の山の中に、つぶあんが入っていて、これがこの濃い抹茶とつぶあんの甘さがよく合います。かき氷に美味しいという表現が合うか疑問ですが、この埜庵のかき氷には美味しいです。
帰り際に、店のご主人と話す事が出来ました。思わず「あのかき氷の口当たりは天然氷だからですか」と聞いたところ、意外とそうでもない答えでした?「では、氷の削り方に違いがありますか」と再度訪ねたところ、それも違いました。では何故こんなに違うのか気になりますよね。するとご主人が「うちは氷屋ですから、いい状態でお客さんにお出ししております」と言いました。そうです、冷たい氷をただ削るのではなく、いい状態になった時に削ると、あのような滑らかな口当たりになるのです。それは氷を知り尽くしている、埜庵のご主人の熟練技なのでしゅね。もう一つ疑問があり、「一年中営業していますが、冬はどうしていますか?」と、ちょっと気になったので聞いてみたところ、「やはりお客さんは減りますが、冬は冬オリジナルのシロップで頑張っています」と言ってました。埜庵の常連さんは、暑さ寒さ関係なく、この店の味を楽しむ為に来ているようです。
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