「消えた小さな命」を詠う②
虐待を受けし児の名に〈愛〉という文字 その愛は虚しく重く
…… (横浜市) 毛涯明子 朝日歌壇2018.07.08
これまでで最も悲しいひらがなの文を遺しぬ五歳の女児は
…… (仙台市) 武藤敏子 朝日歌壇2018.07.08
絶望の言葉も知らぬ幼児(おさなご)は耐え難き夜を幾夜過ごしき
…… (岐阜市) 原 公子 朝日歌壇2018.07.08
選者の言葉を紹介します。
私たちは、円谷幸吉が自死の前に書いた遺書、野口英世の母シカが英世に宛てた切迫した手紙など、拙い心
が心を打つ名文を持ってきた。しかし、今また、こんなに悲しく、心を刳(えぐる)ような幼い遺文を持つこ
とになってしまった。
ほんとうに
取り返しがつかない
かけがいのない
小さな命が消されてしまった
よろこびと
祝福の光の中に
生まれてきた小さな命を
「おかあさん あなたが守ってやらなかったら だれが守るのですか」
「あなたの自己保身のために あなたから生まれた小さな命が 消えてしまったのですよ」
なんだか、とても生きずらい社会の風潮が蔓延していくような気がして
不安です
この先、私たちの社会は、どうなって行くのだろう
連帯の絆が切れて、
社会の底辺で孤立していかざるを得ない人
「孤独」「無縁」「助けを求めたくても声が届かない」
「幸せな家族に囲まれて、他を顧みることを忘れてしまった人」
今を生きるために私たちは、
大切なものをどこかに忘れてきてしまったのかもしれない
参考
「消えた小さな命」を詠う① 2018.7.8ブログ
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