団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

食料自給率39%で問題があるのか

2008-07-05 12:01:47 | Weblog
 サミットを前に、テレビで食料自給率の問題を取り上げていた。日本の自給率は39%と先進国中でもっとも低く、食料による安全保障も取り沙汰されている。
 しかし、ちょっと考えると、なにが問題か、といいたくなる。日本はそれだけ世界から食料を買っており、感謝されてしかるべきだ。全世界がアメリカの景気を云々するのは、アメリカが消費大国だからで、日本も輸出ばかりでなく、食料の輸入大国であるのだ。
 誇っていいことであるが、それでも心配というなら、輸入を止めればいい。もちろん一度に止めることはできないが、ある食料について年間何%ずつ削減して、それに代わる代替の食料を育てていけばいい。
 こうした人為的な政策によって、日本の食料自給率もかなり高まってこよう。原油がここまで高くなったから、いろいろな代替エネルギーが考案されたわけで、食料もそれと同じと考えていい。
 ただコスト高は避けられないから、食の知恵が必要になってこよう。そうした工夫は日本人は得意だから、さほどの心配はいるまい。
 実際のところ、減反に次ぐ減反をやっている米をもっと使う工夫をすればいいのだ。パンにも使えるし、バイオ燃料にも使えるのではないか。
 その米をちゃんと生産すれば、日本の食料自給率は80%程度になるといわれている。休耕地を水田にすれば、ほとんど問題は解決しよう。
 そうすれば、米の値段が下がって農民が困る、とすぐに政治的な問題が出てくるが、だからこそいろいろなところで米を使うことを考えることが必要だ。
 確かに日本の米はうまい。しかし、コシヒカリのようなブラント米といっても、実際は炊き方で味は変わるし、わが家では玄米を混ぜて炊いているから、そんなブランド米は必要ない。
 これもブランド妄信で、魚沼産コシヒカリ使用と書いてあれば、それを買ってしまう消費者の態度が問題だ。それより、どこどこ米と明示しても、安くした方が喜ばれる時代になっているのではないか。
 そして、ブランド米ではなく、ノンブランドでもっと米を安く生産する工夫を発揮して、主食としての米ではなく、もっとさまざまなところで原材料として使うようにすることだ。そのノウハウを米を作るアジア各国に発信して、米による文化を築き上げられれば、こんなにいいことはないだろう。
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