団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

日本人はなぜ領土問題に鈍感か

2008-07-28 07:36:21 | Weblog
 竹島の領土問題が急に騒がしくなった。韓国の大騒ぎに比べ、日本は冷静そのものだ。韓国は独島(日本名・竹島)が固有の領土、とずっと子どもの時から教育してきた。だから、自分たちの領土と信じており、それが侵されたら反発する。
 日本はほとんど領土についての教育を意識して行ってこなかった。なぜかは、領土問題が昭和前期と結びつくからだ。帝国主義によって植民地を作り領土を拡張した。当時の先進国の後追いをしたわけだが、敗戦後、その帝国主義と領土拡張がセットになり、領土という言葉そのものがタブーとなったわけだ。
 もともと日本は島国で、ふつうの生活の中で一般の人は領土を意識することはない。ただ漁業関係者、墓参団などは隣り合わせで生きているが、あまりにその意識の差は大きい。
 しかも前述のセットがあるから、ふだんうるさい左系のメディアが領土に限っていえば、沈黙することが多い。相手がロシアや中国、韓国というのもよくない。つまり日本帝国主義の犠牲者だ。そうした理由で、領土問題は盛り上がらないと思う。
 しかし、黙っていれば既成事実を作り、いずれは竹島、対馬、尖閣諸島、北方四島、南樺太(日本は放棄したが法的根拠のないロシアの占有が戦後続いている)など、すべて相手の言いなりになってしまう可能性が高い。
 そうなっていい訳はない。イギリスは日本と似た島国であるが、中世にはフランスに領土を持っていた。その争奪戦が戦争を引き起こしている。サッチャー政権時にフォークランド紛争が起こり、領土に対する執念を見せた。
 イギリスとなんたる違いかと思う。日本の領土としている場所が、なんらかの形で主権が侵されるようなことがあれば、速やかな対処が求められる。相手に小さな既成事実を作らせない確固たる姿勢を示すことだ。
 その上で、国際社会に訴え日本の主張をアピールする。領土問題は一世代の問題ではない。日本という国が続く限り、そこに住むすべての国民の問題で、数世代にわたる国民的な課題なのだ。それを知っているから韓国は、独島についての教育を行っている。
 国民の意識が低いから、といっておろそかにできる問題ではない。一面、拉致問題にも似ている。相手の顔色ばかりうかがう政府、役人は、もう退場を願うしかないだろう。http://www.blogmura.com/ にほんブログ村

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