団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

読書はもっぱら100円の文庫本

2008-07-18 11:28:31 | Weblog
 やはりネットや携帯電話を使うようになって、以前ほど熱心に本を読むことがなくなった。私だけではなく、電車の車内の人々を見ていれば分かる。
 ちょっと前だが、愕然とした。その車両の中で本を読んでいる人がひとりもいなかった。確か木曜日の午前中で、かつては人気の週刊誌のページを繰る人が目立ったものだった。漫画週刊誌もいい齢のサラリーマンが熱心に見ていた。
 それが現在はほとんどいなくなった。多くはケータイ電話の画面に見入っているか、ゲーム機に夢中だ。やはりモノによって、人々の生活は変わるものだ。
 ところで、その読書だが、私の場合はけっこう偏向があって、世界史が好きでいろいろな国の歴史物語を読むのが好きだ。多くは図書館で読み漁り、どうしても読みたくてたまらない、という本は高くても買うことにしている。しかし、最近はそうした本が少なくなった。
 電車の中、寝る前に、やはり本はほしい。それで最近はもっぱら古書店を利用している。古書店の店の前に並んでいる文庫本がお気に入りだ。なんと100円である。中には上製本の100円というのもある。
 かつてのベストセラーがあるし、古本というほどの汚れはない。よく読むのは、海外のミステリーで、できるなら厚い方がいい。読みでがあって、100円という値段に途方もなく感謝してしまう。
 ミステリーなどはよほど好きな作家なら、新作を追って読むような人もいるだろうが、こちらは別に古いものでもけっこう。書かれているテーマや内容が気に入ったらOKだ。
 この程度の年齢になると、ベストセラーは読まない。新聞の書評で読んだ気になっている。日本人の作家の本も読まない。ハウツーものはそれ自体が嫌いだ。
 文章を書いている仕事なので、他人の文章が素直に読めなくなっている。それなら、翻訳ものの方が抵抗がない。
 かつて好きな作家が多くいたが、ほとんど鬼籍に入っている。新しい好きな作家を探すのも面倒な気でいる。そんな好きな作家の本が、たまたま古書店で100円で並んでいると、それはつい買ってしまう。100円、なんたることか、と反対に思う。
 本は、読まなければ内容は分からない。分からないものに、いかほどの投資をするわけで、大げさにいえば、一種の賭けに近い。騙された、と思うことも多いが、そこが読書の面白さで、人生にも通じるものがあるだろう、とちょっと生意気に考えている。http://www.blogmura.com/ にほんブログ村

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