篆刻サークルの先生から先月の月例競刻の
講評が届きました。
12月の課題は「今年一番心に残った漢字
一字、楷書で刻す」
印の大きさ八分印(約2、5cm)
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小生、若い頃、禅に傾注したことあり大変興味ある
一語である。文字の起、終筆が柔和で優しい風味が
出ている。逆に点画を鋭くするのも又一興であったかも。
辺縁堂々たり。
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「災」の字から、今年も災害が色々あったことを
思いおこす。しっかりと一文字を中央に配し周縁の
界線を入れることで、印面が締まっている。
撃打による変化もいい。意味を強化している。
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小字なれども、この字の持つ意味の重さを感じ
させられる作である。文字回りに印刀の角を
打ちつけた点描の風趣が何ともいえぬ別世界の
ようである。独特の表現である。
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一点一画を丁寧に刻しており上達が伺える好印である。
右半の「青」の横画が小ぎみよくすばらしい。
しっかりと気を抜かずに彫り切った。辺縁の撃辺は
やや強すぎたか。
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楷書であるがやや行書の風味を出し動きを感じる作である。
「雁塔聖教序」の古典の風味を出し、細身ながらも強い
線質である。辺縁の右が弱くなった右上角のカットも一手。
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「慈愛」の「慈」いつくしむの意である。楷書の筆勢が
よく出て点画がしっかりと刻されている。丁寧の刻である。
印の回りを削り丸みをつけており、柔和さが心地よい。
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文字刀線に細太変化をつけ勢いありて見事の作たり。
筆力を感じさせる秀逸作である。横線がすばらしい。
辺縁も力感十分にて、その表現は他の範といえり。
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点画の多い「寿」を丁寧に刻している。
「にんべん」との差が大きく「寿」を大きく左に
寄せたらいかがか。回りの空間が広いので
二重辺縁にするのも一興かと思う。辺縁細太変化を。
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墓誌銘を参考にしているとのこと。
むしろ雁塔聖教序の趣があり伸びやかさが秀逸である。
特に下半分がよく伸展している。辺縁も十分な
力感ありて出色の出来。
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朱文印とほぼ同じ風合いであるが、異体字の趣を持つ。
古拙感がよく出ている。辺縁はかなりいびつに
変化させているが、ここまですることもなかろう。
一考のこと。
皆さんそれぞれの思いが込められていてすばらしい。
講評が届きました。
12月の課題は「今年一番心に残った漢字
一字、楷書で刻す」
印の大きさ八分印(約2、5cm)
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小生、若い頃、禅に傾注したことあり大変興味ある
一語である。文字の起、終筆が柔和で優しい風味が
出ている。逆に点画を鋭くするのも又一興であったかも。
辺縁堂々たり。
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「災」の字から、今年も災害が色々あったことを
思いおこす。しっかりと一文字を中央に配し周縁の
界線を入れることで、印面が締まっている。
撃打による変化もいい。意味を強化している。
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小字なれども、この字の持つ意味の重さを感じ
させられる作である。文字回りに印刀の角を
打ちつけた点描の風趣が何ともいえぬ別世界の
ようである。独特の表現である。
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一点一画を丁寧に刻しており上達が伺える好印である。
右半の「青」の横画が小ぎみよくすばらしい。
しっかりと気を抜かずに彫り切った。辺縁の撃辺は
やや強すぎたか。
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楷書であるがやや行書の風味を出し動きを感じる作である。
「雁塔聖教序」の古典の風味を出し、細身ながらも強い
線質である。辺縁の右が弱くなった右上角のカットも一手。
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「慈愛」の「慈」いつくしむの意である。楷書の筆勢が
よく出て点画がしっかりと刻されている。丁寧の刻である。
印の回りを削り丸みをつけており、柔和さが心地よい。
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文字刀線に細太変化をつけ勢いありて見事の作たり。
筆力を感じさせる秀逸作である。横線がすばらしい。
辺縁も力感十分にて、その表現は他の範といえり。
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点画の多い「寿」を丁寧に刻している。
「にんべん」との差が大きく「寿」を大きく左に
寄せたらいかがか。回りの空間が広いので
二重辺縁にするのも一興かと思う。辺縁細太変化を。
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墓誌銘を参考にしているとのこと。
むしろ雁塔聖教序の趣があり伸びやかさが秀逸である。
特に下半分がよく伸展している。辺縁も十分な
力感ありて出色の出来。
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朱文印とほぼ同じ風合いであるが、異体字の趣を持つ。
古拙感がよく出ている。辺縁はかなりいびつに
変化させているが、ここまですることもなかろう。
一考のこと。
皆さんそれぞれの思いが込められていてすばらしい。